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2016年10月 Archive
天皇陛下の「お言葉」に思う
- 2016年10月22日 13:23
- 月刊日本 羅針盤
『月刊日本』2016年11月号 羅針盤 2016年10月22日
8月8日に天皇陛下がテレビで国民に、直接的に譲位の意向を述べられた出来事に対して、新聞・雑誌などで大量の情報が発信されている。その中で私が出色だと思ったのは、『週刊新潮』9月15日号に掲載された、「天皇陛下『お言葉』は『違憲か暴走』と断じる皇室記者の失望」「巷は賞賛一色でも専門家たちの違和感」と題された記事である。
まず世論調査で譲位を支持する意見が圧倒的なのを指摘し、ついで皇室報道の専門家集団である宮内記者会では、「論調は大いに様相を異にしていた」と述べる。
大手紙の皇室担当記者は、「あのような『お言葉』を陛下が発せられたことに、失望を禁じ得ませんでした」「あのお気持ちの表明によって、陛下が皇后さまとともに28年間、ひたすら慎ましやかに積み重ねてこられた〝あるべき象徴としてのお振舞い〟が台無しになってしまった。端的に言えば禁じ手、『やってはいけないことをなさってしまった』ということ。記者会の内部はもちろん、OBや本社デスクなど、長らく皇室取材に携わってきた者ほど、こうした思いを強くしているのが現状です」という。
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