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月刊日本 羅針盤 Archive

洗脳教育は森友学園だけの問題か

『月刊日本』2017年4月号 羅針盤 2017年3月22日

最近、森友学園の用地取得が大問題になっている。国会の予算委員会では、安倍首相に関連するということで、野党による格好の攻撃材料にとされた。この問題は朝日新聞あたりが火をつけたようで、かなり以前から大量の報道を行っている。

国有地の取得問題と言えば、私などは真っ先に新聞社による、国有地取得問題を思い出してしまう。朝日新聞は築地の土地をいくらで手に入れたか知らないが、有楽町の土地は売らなかったのだから、結構安価に入手したものであろう。以前のことではあるが、国家権力とマスコミの関係の問題として、この際歴史的に回顧してみる価値はあるだろう。

森友学園問題としては、入手経緯の問題のほかに、学園の教育方針が批判の対象になっている。朝日は早くも2月22の社説と翌23日の大型記事で指摘し、さらに同28日の記事、そして3月1日の社説でも取り上げている。

それによると問題は、一つは園児の運動会での宣誓の問題であり、もう一つは教育勅語の暗唱の問題であるようだ。朝日が入手した映像による28日の記事によると、宣誓とは2015年の時に、「日本を悪者として扱っている中国、韓国が心を改め、歴史教科書でうそを教えないよう、お願いいたします。安倍首相がんばれ、安倍首相がんばれ。安保法制国会通過良かったです」と言ったというもの。勅語の暗唱とは、園児の修了式で教育勅語を暗唱したというものである。

3月1日の社説では、これらを厳しく批判して、宣誓については、「運動会とはおよそ関係のない話で、異様さに耳を疑う」とし、勅語については、48年に国会で排除・失効の確認が決議されているので、時代錯誤だとする。しかし、28日の記事につけられた、岡田耕一教授のコメントに、「幼少期に特定の国を憎むような考え方をすり込むことは、子どもの将来にとって悪影響を及ぼす可能性がある」とあるのは、まさに中共や韓国が国家を挙げて、日本に対してやっていることである。

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朝日新聞こそ「日本ヘイト」だ

『月刊日本』2017年3月号 羅針盤 2017年2月22日

東京MXテレビの「ニュース女子」が、問題になっている。1月2日に放送された、沖縄の高江ヘリパット建設反対運動を批判した番組が、右側に偏向していると騒ぎになっているわけだ。朝日新聞は、「メディアタイムズ」欄で、1月8日、同28日、2月2日と、三回にわたり大きく取り上げている。(2月8日現在)この番組の司会を東京新聞の論説副主幹が務めているというだけで、直接関係のない同紙の編集主幹が、「責任と反省を深く感じています」と述べるに至っては、笑ってしまった。

この問題に対する朝日の見解が最もよく表れているのは、1月28日の「『偏見』番組 放送の責任わきまえよ」と題する社説である。まず冒頭から「事実に基づかず、特定の人々への差別と偏見を生むような番組をテレビがたれ流す。あってはならないことが起きた」と、きわめて興奮気味に居丈高に始まる。軍事ジャーナリストの取材については、「不可解きわまりない『取材』であり、論評である」と一方的に決めつける。

また「気になるのは、反基地運動に取り組む沖縄への、根拠のない誹謗中傷が、この数年、高まっていることだ。舞台はネットから街頭に広がり、今回はテレビで公然と語られた」とあるように、まことに朝日の論調らしく、完全に反基地運動側に立っている。

にもかかわらず、この社説では、「放送法は、報道は事実をまげないですることや、意見が対立している問題については、できるだけ多くの角度から論点を明らかにすることを定めている」と、放送法を持ち出す。放送法については、高市発言の際には、これを疑問視していたのではなかったか。まことに見事なご都合主義である。

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朝日新聞の異様な民族観

『月刊日本』2017年2月号 羅針盤 2017年1月22日

朝日新聞の年頭の連載記事に、今年は「我々はどこから来て、どこに向かうのか」があり、3日に「日本人って何だろう」と題して、民族の問題を取り上げている。これは以前から政治家の発言としても、しばしば批判されてきた、日本の単一民族国家説に対して、様々な論点からさらに批判を展開したものである。

今回の朝日の記事を見ると、単一民族国家を否定する論拠が、以前にもまして異常にエスカレートしていることに、気づかざるを得ない。その代表的なものが、岡本雅享という学者の発言である。とんでもない発言であるので、それに関する部分を以下に紹介しよう。

筆者の浅倉記者は、「現政権は、『50年後に人口1億人程度』という目標を掲げ、出産・子育て支援策を打ち出した。人手不足の職場を支える外国人技能実習生や、専門能力をもった外国人材の受け入れ拡大にも積極的だ。こうした人材は、事実上の『移民』との見方もあるが、安倍首相は国会で『移民政策はとらない』と、繰り返し明言している。日本社会に根強い『移民』という言葉への抵抗には、『単一民族』へのこだわりがのぞく。」と指摘する。

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「虐日日本人」を撲滅せよ

『月刊日本』2017年1月号 羅針盤 2016年12月22日

今日はまさに世界的混乱状態で、日本に直接的な影響を与えるだけでも、数々の問題が次々と出現している。天皇陛下の退位問題、アメリカ大統領トランプの登場、などなど。ただし日本人自身がシッカリしていれば別だが、それが全く逆で、本誌前回で指摘したように、日本人は国家意識・民族意識を骨抜きにされて、精神的奴隷になり果てている。

その起点は敗戦による東京裁判史観の洗脳教育にあるのだが、保守言論の人々は、それが戦後一貫して強固に続いてきたかのように説明する。しかしそれは私自身の体験から言っても明らかに間違いだ。

戦後、一部の左翼を除いて、かなり緩和されていた東京裁判史観的日本罪悪論は、1980年代以後の教科書事件で再開され、靖国問題・慰安婦問題と、中共・韓国の外圧を背景に深化していった。そしてその再構築の主役を務めたのは、根本的に日本人であり、彼らが歴史問題を発掘し告発すると、シナ人・朝鮮人が積極的に活用し、さらに欧米人まで利用するという形で、現在まで延々と続いている。

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日本は精神奴隷状態に陥った

『月刊日本』2016年12月号 羅針盤 2016年11月22日

今年の11月3日は、日本国憲法が公布されてから70年になるということで、朝日新聞は11月2日・3日と、連日にわたって長文の社説を掲載した。また今年は特に例の「押しつけ憲法論」に注目して、4日から「憲法を考える 押しつけって何?」の連載を開始した。その初回、編集委員・豊秀一による、4日一面の見出しに「生い立ち様々 各国で知恵」と掲げた記事には、朝日らしい、こじつけ的な論理展開が見事に表れていて、甚だ興味深い。

まず冒頭で来年5月にキプロスで開催される国際憲法学会の部会のテーマが、「押しつけ憲法」になるのだということが紹介される。その部会責任者は、「押しつけかそうでないかという二分論は、日本の憲法への理解を妨げてしまう。大切なのは、日本の例から憲法への信頼を醸成したのは何かを探ることだ」という。「憲法への信頼を醸成した」とあるように、この見解がすでに誤った認識に基づいているようだ。日本の例など決して参考にならないだろう。

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天皇陛下の「お言葉」に思う

『月刊日本』2016年11月号 羅針盤 2016年10月22日

8月8日に天皇陛下がテレビで国民に、直接的に譲位の意向を述べられた出来事に対して、新聞・雑誌などで大量の情報が発信されている。その中で私が出色だと思ったのは、『週刊新潮』9月15日号に掲載された、「天皇陛下『お言葉』は『違憲か暴走』と断じる皇室記者の失望」「巷は賞賛一色でも専門家たちの違和感」と題された記事である。

まず世論調査で譲位を支持する意見が圧倒的なのを指摘し、ついで皇室報道の専門家集団である宮内記者会では、「論調は大いに様相を異にしていた」と述べる。

大手紙の皇室担当記者は、「あのような『お言葉』を陛下が発せられたことに、失望を禁じ得ませんでした」「あのお気持ちの表明によって、陛下が皇后さまとともに28年間、ひたすら慎ましやかに積み重ねてこられた〝あるべき象徴としてのお振舞い〟が台無しになってしまった。端的に言えば禁じ手、『やってはいけないことをなさってしまった』ということ。記者会の内部はもちろん、OBや本社デスクなど、長らく皇室取材に携わってきた者ほど、こうした思いを強くしているのが現状です」という。

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天皇を政治利用する朝日新聞

『月刊日本』2016年10月号 羅針盤 2016年9月

朝日新聞は、各種の紙面で政治的主張を展開するが、「文化・文芸」欄でもそれは良く見られる現象である。8月23日もその例で、天皇陛下の退位ご発言に関連させて、「『天皇と戦争』どう考える」をテーマにした。筆者は、高重治香記者。

リードで、「退位の意向をにじませるお気持ちを表明した天皇陛下はこれまで、国内外で戦死者の慰霊を重ね、反省の念を示してきた。その足跡からは戦争に向き合ってきた姿勢が浮かぶ。天皇と『戦争の歴史』の関係を、私たちは主権者としてどう考えればいいのか。昭和、平成、そして次世代について、識者と考えた」とある。

天皇陛下は、皇太子時代から沖縄を何度も尋ねられ、韓国・中共に対しても「痛惜の念」や「深い反省」を表明されてきたし、また最近も全国戦没者追悼式で、「深い反省」を繰替えされていることをまず指摘する。これは前代の昭和天皇と異なるところで、「昭和天皇は戦後、国内各地を訪ねて戦死者の遺族と対面したが、踏み込んだおことばを述べることはなかった。」とする。

昭和天皇の戦争責任については、一橋大学教授・吉田裕は、「天皇の決断なしには開戦はあり得ず、責任は否定できないと思います」と、明言する。高重記者は、「ただ明治憲法下の天皇の『統治権』は国務大臣の補佐に基づき行使されるため、法的な責任は国務大臣が負い、天皇は責任を負わないという考えかたもある。議論は今なお分かれる」と、一応判定を保留する。

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与野党を圧倒した小池百合子の政治力

『月刊日本』2016年9月号 羅針盤 2016年8月30日

東京都知事選挙において、巨大な組織政党に個人が勝利してしまった。それも自民・公明の与党連合と、野党連合の二つに対してであり、しかも僅差の勝利ではなく、ぶっちぎりの大勝であった。すなわち、与党も野党も組織を誇る政党として、面目丸つぶれになってしまったのである。

与党の側は、自己の陣営から出馬宣言をした小池候補に対して、挨拶がなかったと言って推薦せず、やっと担ぎ出したのは真に地味な、個人的な人気はとても望めない、花のない人物に過ぎなかった。敗北に至ったマイナス要素としては、親族まで及ぶとした処罰問題やら、石原「大年増」発言などもあったかしれないが、基本的に候補者の選定で、大きく誤ったのである。

与党の側の自信のなさが顕著に表れていたのは、グリーンのイメージカラーを小池陣営に奪われてしまったために、選挙戦終盤になって、赤の鉢巻きを慌ててやりだしたことである。そんなことをしても、かえって逆効果というものである。

自民党支持者ですら、増田候補より小池候補のほうを支持した。敗戦後、石原都連会長は完敗を認めざるを得なかったわけである。そして都連幹部5人は総退陣をした。

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東京大空襲の犠牲者も慰霊せよ

『月刊日本』2016年8月号 羅針盤 2016年7月22日

    ※このタイトルは編集者によるもので、私の主張は、
    「沖縄と原爆を、特別扱いするな。戦争犠牲者を平等に慰霊せよ。」ということです。

毎年夏になると戦争を回顧することが盛んである。今年も6月23日には、沖縄戦の終結記念日に慰霊祭が行われた。今年はその直前に行われた例の殺人事件の追悼集会と関連し、基地移設問題も併せて特に盛り上がったようである。

また八月になると、広島・長崎の原爆記念日があり、これも大きく報道され、十五日の終戦記念日に続くことになる。

この一連の戦争回顧の年中行事に関して、私は以前から強い違和感を感じていたことがある。それは戦争の犠牲者に関して、沖縄と原爆がとりわけ大きく取り上げられるに対して、それ以外の多大な戦争犠牲者への慰霊が、あまりにも粗略に扱われていることである。

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歴史問題の害毒

『月刊日本』2016年7月号 羅針盤 2016年6月22日

今年は二〇一六年。ということは、一九八六年の第二次教科書事件から、丸々三十年にもなる。第一次教科書事件はその四年前だから、歴史問題で我が国はすでに、戦後七十年の半分近くも苦しめられ続けているわけだ。しかもそれは七十年談話・日韓慰安婦合意などでは全く解決せず、今後も日本民族の命取りになりかねない危険性をはらんでいる。

そもそも歴史問題は、戦後の東京裁判史観が、一貫して作用し続けてきたからではない。それは一九八二年の第一次教科書事件を契機に、中共・韓国によって、日本罪悪史観として再構築されたものである。

第一次教科書事件では、日本の中学歴史教科書の検定において、「侵略」表記が「進出」に書き換えさせられたと、日本のマスコミが報道し、それに中韓両国が抗議し、日本政府が外交圧力に屈服してしまった。つまりそのメカニズムは、日本マスコミの報道⇒中韓政府の抗議⇒日本政府の屈服という連鎖となる。私はこれを「歴史問題の三段跳び」と言っているが、つまり発端と末端は、日本人が演じているわけである。

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さらに国際化した「報道の自由」問題

『月刊日本』2016年6月号 羅針盤 2016年5月22日

最初に述べておく。先月号の拙稿のタイトル「高市発言・真の問題はメディアの自己規制だ」は、編集者によるものであり、私の本意は「高市発言批判は、支離滅裂だ」である。

ところで高市発言に関連した、報道の自由問題は、更に一段と国際化した。それには二つあり、一つは国連人権委員会の特別報告者の来日で、もう一つは「国境なき記者団」による「報道の自由度ランキング」の発表である。特別報告者デビット・ケイなる人物は、四月十一日来日して調査し、十九日に外国特派員協会で記者会見を行った。まさにそれに合わせるように、四月二十日にランキングが発表された。共に日本の報道の自由について危惧を表明するもので、朝日新聞は二十日朝刊と同夕刊で、個々に取り上げるだけでなく、二十四日には両方を合わせて、「メディアタイムズ」欄で、「報道の自由 海外から警鐘」「国連が調査 NGO『世界72位』」と、大喜びで取り上げている。

この記事には記者会見でケイが指摘した六つの点が一覧表になっている。放送法第4条の廃止、自民党の憲法草案への危惧、特定秘密保護法への恐れ、朝日植村記者への脅迫問題、沖縄の反基地運動の規制を懸念、などが挙げられており、これらは朝日新聞の主張そのままである。ただし記者クラブ制度への批判は、最後に目立たないように付け加えているし、ヘイトスピーチ法に対する反対は、ここには出てこない。

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高市発言・真の問題はメディアの自主規制だ

『月刊日本』2016年5月号 羅針盤 2016年4月22

    ※このタイトルは編集者によるもので、本稿の意図とは大きく違います
    本来は、「高市発言批判の支離滅裂」ということです

高市停波発言問題は、依然として続いている。というより意図的な一大キャンペーンとなっている。高市発言に反発したジャーナリスト数名は、再び三月二十四日に今度は外国人特派員協会で記者会見を行った。産経新聞の産経抄が四月二日にこれを取り上げ、「ニュースサイト『ブロゴス』によると、彼らは一様に安倍晋三政権を批判しつつ、矛盾するような意見も強調していた」とあるので、私もこれを読んでみた。

なるほど田原総一朗と他の四人が言うことが丸で違う。田原は高市発言が安倍首相へのゴマすりだとするのに対して、大谷昭宏は「大先輩である田原さんの言葉を翻すようで申し訳ないですが、高市発言について私は到底そうは思えなくて・・」と、憲法改正を目指す安倍総理の政治姿勢に基づくものだとする。

また鳥越俊太郎がオフレコ懇談を問題にして、「メディアが権力を監視するというのが世界の常識。しかし日本では権力がメディアを監視する」というのに、田原は「僕は今の鳥越さんには異論ありなの。要するに、官房長官がオフレコでこう言っているというのが伝わって、それに従うと。冗談じゃないよ。僕は若い時から官房長官とも幹事長とも何回も会っていますが、そんなこと言ったら文句言いますよ」と反論する。

さらに田原は、「これは余計なことだけど、政治の圧力なんて大したことないんですよ。本当に。これは局の上の方が、むしろほとんど自己規制なんですよね。TBSも自己規制、自主規制だと思います。僕は総理大臣を3人失脚させたんだけど、僕のところに圧力なんて何にもないもん。そういうもんなんですよ。局の上の方の自主規制で変わっていくこと。そこが一番問題なんです。僕はそれを『堕落』と言っているんです」と自説を展開する。

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マスコミの権力こそ問題にせよ

『月刊日本』2016年4月号 羅針盤 2016年3月22日

高市大臣の停波発言をきっかけに、マスコミ・メディアと権力の問題が、このところ盛り上がっている。ジャーナリストが、次いで法学者が高市発言を批判する記者会見を開催した。先月号でもこの問題に言及したのだが、今月号ではこの権力とメディアの問題について、私が基本的にどのように考えているか、殆ど取り上げられない二つの視点から、私見を述べさせてもらいたい。

第一の論点は、マスコミ自身が強大な権力だということである。マスコミ自身はこの根本的な真実に、まったく自覚がないようだが、これは厳然たる事実である。そのなによりの証拠は、マスコミの報道によって、大臣の首が飛ぶという言う現実である。国務大臣と言えば、これは明らかな政治権力者であるが、その首を飛ばす力を有しているのであるから、良くも悪くも、マスコミはまぎれもない権力である。

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激化する朝日新聞の偏向報道

『月刊日本』2016年3月号 羅針盤 2016年2月22日

1月下旬になって、椿貞良という人物が昨年12月10日に亡くなっていたことが報じられた。21日の朝日の記事によると、「椿貞良(つばき・さだよし=元テレビ朝日取締役報道局長)12月10日死去、79歳。葬儀はすでに営まれた。

1960年、日本教育テレビ(現テレビ朝日)に入社。北京支局長、報道局長などを歴任。取締役報道局長だった93年に、日本民間放送連盟の会合で、総選挙報道について『反自民の連立政権を成立させる手助けになるような報道をしようではないか。指示ではないが、そういう考え方を話した』などと発言し、責任をとって辞任。国会に証人喚問され、テレビ報道の公平公正が問われるなど波紋を呼んだ。この『椿発言』問題が、放送倫理・番組向上機構(BPO)の前身である、放送と人権等権利に関する委員会機構(BRO)設立の遠因になった」とある。

権力とメディアの関係が、頻りに話題となっている今日この頃なのだから、BPO設立のきっかけとなったこの人物の死去に際しては、もっと大きく取り上げられるべきなのに、実に簡略な報道しかなされなかった。メディアは、自己にとって都合の良い事例の場合は、鉦や太鼓で大騒ぎするくせに、都合の悪い場合は、一転して完全に無視するか、地味な扱いで済ませるのである。

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米国によって敗北した安倍外交

『月刊日本』2016年2月号 羅針盤 2016年1月22日

日韓首脳会談で約束されていた、慰安婦問題に関する最終合意なるものが、昨年末に実行された。その内容は日本にとって、あまりにも屈辱的であり、日本外交の完全なる敗北である。慰安婦問題については、近年、日本側では河野談話の検証、朝日新聞の報道修正があり、韓国側では韓国学者の研究、パク大統領の国連演説など、客観的状況は日本に有利に展開していただけに、この敗北に対する失望は極めて大きい。

岸田外相は共同発表の冒頭でこう言った。「慰安婦問題は、当時の軍の関与の下に、多数の女性の名誉と尊厳を深く傷つけた問題であり、かかる観点から、日本政府は責任を痛感している。」

軍の関与と日本政府の責任を認めて謝罪したことは、慰安婦が戦時売春婦という、何処でもいつの時代にもある、極めて普遍的な存在である真実を無視し、特別に悲惨な事例であるとの曲解を、決定的に定着させたものと言わざるを得ない。すなわち恐るべき冤罪の確定である。それを証明しているのが、今回の欧米諸国の報道であって、「性奴隷」という忌まわしい表現が頻りに使われている事実である。

安倍外交の巨大な失策であって、戦後レジームの脱却を謳った首相が、精神的レジームの定着を行ったという無残な皮肉である。これはちょうど三十年以前、戦後政治の総決算を掲げて登場した、ナショナリスト・中曽根首相が、第二次教科書事件及び靖国参拝問題で、大失敗したのと極めて類似している。

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朝日新聞の歴史隠蔽主義

『月刊日本』 2016年1月号 羅針盤 2015年12月22日

朝日新聞は「戦後70年」の長期連載をやっていたが、十二月二日に至って、「戦争と新聞」を取り上げ、「なぜ戦争協力の道へ」と題して二面に渡る大型記事を掲載した。リードには、「かつて日本が戦争への道を進んだ時代に新聞は何をしたのか。当事者の記者たちは戦後どんな思いを抱いて生きてきたのか。そこからくみ取るべき教訓は何か。安保法制が成立し、再び戦争と平和が問われるいま、改めて考えたい」。

占領軍によって免罪にされた新聞の戦争犯罪は、その解明が最もなされていないものであり、「戦後70年」で最初に取り上げるべきである。またこの記事の冒頭の解説にあるように、満州事変が戦前の論調の転機であり、また安保法制の成立と関連させるというのだから、九月に掲載するのも適切であろう。しかし都合の悪いことは最後に回したのであり、これこそ本気で取り組んでいない何よりの証拠である。

さらに「また、軍部に批判的だった朝日は、軍や右翼から敵視されていた。『反軍』『国賊』とレッテルを貼られ、右翼団体からの暴力行使も懸念されていた。事変前後には朝日を標的にした不買運動も各地で起きた。経営に打撃を与えようとする運動だった」と、もっぱら被害者の立場を強調する。

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最も世界秩序に反する中国

『月刊日本』2015年12月号 羅針盤 2015年11月22日

劉傑著『中国人の歴史観』なる本(文春新書、一九九九年)の冒頭近くに、以下の記述がある。

「アヘン戦争以来の百五十年間、中国は『弱国』の立場を甘受してきた。中国は第二次世界大戦の戦勝国の一員となったものの、『弱国』としての立場は変わらなかった。そればかりではない。『弱国意識』がそのまま『被害者意識』につながった。八〇年代以来、歴史認識をめぐって煩雑に見られた日本への批判は、このような意識と無関係ではない。しかも、中国の指導層は、今日でもこの意識から抜け出せないでいる。なにしろ、百五十年間の歴史のなかで形成された意識である。これを変えることは、短時間で実現できるほど簡単なものではない。」

これはシナ人が、ことあるごとに主張してきた理屈である。しかしごく最近、これが極めて欺瞞に満ちたものであることが、明らかになってしまった。それは習近平の十月初旬における英国公式訪問である。習近平は、アヘン戦を仕掛けて「中国」の屈辱の歴史の幕を開いた、当のイギリスに乗り込みながら、イギリスによる侵略の歴史を少しも、批判・糾弾しなかったのである。

ではこの時歴史問題を持ち出さなかったかと言えば、そうではない。イギリスにおいても、日本に対する歴史批判を展開したのである。産経新聞(十月二十二日)によれば、「中国の指導者として初めて行った英議会の演説に続き、公式晩餐会のあいさつでも第二次大戦における『日本の残虐性』に言及した」という。

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「平和国家のブランド」の虚構

『月刊日本』2015年11月号 羅針盤 2015年10月22日

朝日新聞十月四日の「日曜に想う」欄の、特別編集委員・山中季広による、「本土と沖縄 本当の壁」と題する一文が、なかなか「素晴らしい」。

話はまず八月の相模原の米軍補給廠の火災で、市の消防が米軍の命令で放水を待たされた事例を挙げる。次いで十一年前の沖縄国際大学へのヘリ墜落事故に及び、同大学教授・前泊博盛の次の発言を引く。「沖縄だけじゃない。地位協定と特殊法で米軍は日本の航空法の主な規制を免除される。オスプレイは沖縄でも本土でも超低空で飛べる。東京大学構内に落ちても米軍は警視庁や東京消防庁を追い払えるのです」。沖縄が特別ではなく、本土も基本的に同じだ、という主張である。

このメッセージは、この文章の末尾近くで、更に山中によって明確に繰り返される。「放水できない消防、捜査できない警察、オスプレイ配備に何も言えない首相―。属国か属領のごとく扱われる点では本土と沖縄に違いはない。」つまり沖縄だけが差別されているわけではないのだ。

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中共の巨大な軍靴が聞こえぬか

『月刊日本』2015年10月号 羅針盤 2015年9月22日

9月3日、中共で「抗日勝利70年」を銘打った、軍事パレードが挙行され、朝日新聞はその日の夕刊の一面トップで早速報道した。その見出しは、まず大きく「習主席『兵力30万人削減』とあり、隣に「中国戦勝70年式典 平和重視を強調」と続け、本文の初めにそれらよりかなり小さく「軍事パレード 最新兵器披露」としている。

一見して分かるように、軍事パレードの記事にもかかわらず、30万人削減を言明した部分にだけ注目した記事構成になっている。ここに朝日新聞の伝統である、隷中路線の体質が、見事なまでに表れている。

ところで翌日4日の朝刊では、さすがにこれではあまりにも露骨すぎると考えたのか、まず横見出しで「『戦勝・中国』硬軟の演出」とし、縦の見出しで「パレード 軍事力誇示」と「兵力30万人削減 表明」を並列させている。同日二面の「時々刻々」欄の見出しは、「戦車とハト」とある。つまり平和路線だけを強調するのでなく、平和と軍事の両論併記に切り替えたわけである。

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日本は歴史戦争に完全敗北を喫した

『月刊日本』2015年9月号 羅針盤 2015年8月22日

安倍首相による戦後七十年談話は、八月十四日に閣議決定されるので、本稿の執筆時にはまだわからない。ただしその参考にするという、有識者懇談会の報告書が六日に発表された。これは極めて長文のもので、二十世紀の世界史の解説のごときものになっている。

注目されるのは最初の部分で、「こうして日本は、満州事変以後、大陸への侵略を拡大し、第一次大戦後の民族自決、戦争違法化、民主化、経済的発展主義という流れから逸脱して、世界の大勢を見失い、無謀な戦争でアジアを中心とする諸国に多くの被害を与えた」、および「植民地についても、民族自決の大勢に逆行し、特に1930年代後半から、植民地支配が苛酷化した」と述べていることである。この「侵略」表現には、全十六人の委員のうち、二人の委員から異論が出たという。

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朝日新聞という「机上犯罪者」

『月刊日本』2015年8月号 羅針盤 2015年7月22日

かつて朝日新聞の夕刊に、「窓 論説委員室から」という連載コラムがあった。今から20年以上前、1993年11月5日のそれは、「自問すること」のタイトルで、筆者は漢字一字のペンネームで「見」。実に重要な内容なのだが、殆ど知られていないようなので、戦後70年のこの機会に、紹介しておきたい。

筆者が「学者や市民でつくる『日本の戦争責任資料センター』(東京)」を訪れた時に、そこの人間から、戦後50年の95年が間近なので、「やがて報道機関の『戦争責任とその後』についても、市民の側からの検証が始まるのではないだろうか」と言われたという。つまり何を自問しているかというと、朝日新聞自身の戦争責任についてである。

それに関連して筆者は次のように言う。「ドイツでは、半世紀前にどんな発言をし、記事を書いたか、いまも問われている。『机上犯罪者』。時の政権の宣伝役や支持役をつとめることで戦争などの旗振りをし、国民を死に追いやったジャーナリストを指して言うのだそうだ。」

この机上犯罪者という言葉は、足立邦夫の『ドイツ 傷ついた風景』に教えられたものとうい。コラムにはドイツ語の原語が紹介されていないが、足立の本によるとそれは、「ティッシュ・テーター」で、テッィシュは机、テーターが犯罪者である。机上犯罪者という表現は、日本語としてはあまりぴったりしないが、言論犯罪者あるいは報道犯罪者と考えれば良いだろう。

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アジアに蘇ったナチズム国家

『月刊日本』2015年7月号 羅針盤 2015年6月22日

※このタイトルは月刊日本によるもので、私の考えは、中華人民共和国は最初からナチズム国家であると言うものです

フィリピンのアキノ大統領が国賓として来日し、安倍首相と会談するとともに、講演や記者会見を行ったが、中共をナチスになぞらえて批判したことが、極めて印象的であった。六月四日の朝日によれば、大統領は前日の都内での講演で、「ナチスドイツを国際社会が止められずに第二次世界大戦に至ったことを例にだし、中国の動きに国際社会がストップをかける必要性を訴えた」とある。アキノ大統領の発言に対して、中共の報道官はすかさず反発した。それは中共の最も痛いところを突かれたからである。

アキノ大統領の言い分は至極もっともである。最近の動向を見ても、中共が南シナ海で大幅な埋め立てをやっていることが明らかにされた。国防白書を公表して、ますます海洋軍事力を強化する方針を打ち出した。シンガポールで行われた、アジア安全保障会議において、南シナ海での活動が軍事目的であることを初めて明言した。中共のいう「核心的利益」の範囲とは、ナチスの「生存圏・レーベンスラウム」にそっくりだ。

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東京裁判史観を容認した安倍政権

『月刊日本』2015年6月号 羅針盤 2015年5月22日

今年は戦後七十年ということで、安倍首相の七十年談話なるものが注目されていたが、八月にならずしてこの問題はすでに完全に決着した。歴史認識問題において、バンドン会議とそれに続く、アメリカ上下両院会議での演説に、安倍首相の見解は明確に示されたからである。

アメリカ議会の演説では、「戦後の日本は、先の大戦に対する痛切な反省を胸に、歩みを刻みました。自らの行いが、アジア諸国民に苦しみを与えた事実から目をそむけてはならない。これらの点についての思いは、歴代総理と全く変わるものではありません」と述べた。東京裁判史観の容認であり、戦後七十年も経つのに、日本罪悪史観が完璧に再構築されたことを意味している。

戦後レジームからの脱却を唱えたご本人が、戦後の「精神的レジーム」そのものである東京裁判史観を、その本家本元であるアメリカの議会において、無残に確認させられたわけであり、この事実は極めて重要である。日本は戦後の精神的復興に、完全に失敗したのだ。

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朝日新聞こそ歴史修正主義者だ

『月刊日本』2015年5月号 羅針盤 2015年4月22日

朝日新聞社ジャーナリスト学校が発行している月刊誌に、『ジャーナリズム』という雑誌がある。その三月号の特集は、「慰安婦報道と検証紙面、吉田調書、池上問題・・・朝日新聞問題を徹底検証する」で、例月に比してかなり分厚い冊になっている。

冒頭に作家・半藤一利、東京大学教授・苅部直、朝日OB・外岡秀俊による座談会(司会が編集人・松本一弥)があり、その後に二十二本の論文と一つのインタビューが載っている。謳い文句には、「様々な立場の方々による多様な論考を通して、朝日新聞問題をとことん検証しました」とあるが、中身は全くそれに伴っていない。その執筆者は、秦郁彦のような例外もあるが、朝日側の人物が殆どだと言わざるを得ない。週刊金曜日と創の編集長は出てくるが、右の雑誌の編集長は出てこない。

その中で法政大学教授・杉田敦の一文は、「自己批判を知らない歴史修正主義者に対抗する手段は、徹底した自己批判である」と題されている。このタイトルは真に素晴らしい。朝日新聞に徹底した自己批判を要求していると、大いに期待して読んでみた。朝日の発想が歴史修正主義と類似しているとの指摘はあるが、他の新聞も同じことをやっていると、まとめてしまっている。

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中華民族イデオロギーの犯罪性

『月刊日本』2015年4月号 羅針盤 2015年3月22日

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日本ではイスラム国による、日本人人質虐殺問題で騒いでいた二月に、ミャンマーでは国軍と少数民族との武力衝突が発生した。日本ではほとんど関心がもたれていない事件であるが、これは今後においても重大な意味を持つ事件であると判断される。

それは十七あるミャンマーの少数民族の一つであるコーカン族と、ミャンマー軍隊との武力衝突が二月九日に発生して、数日のうちに国軍側に何十人もの死者を出した。そのため同十七日には戒厳令が布告されたが、これは二〇一一年の民政開始後では初めてのものだという。ミャンマーでは多数の少数民族がいて、長年独立運動を行ってきたが、近年民族統合が進められているとされてきた。今度のコーカン族問題は、その流れに反するだけでなく、国内問題にとどまらず、国際問題に発展する要素を強く持っていることが、最大の特徴である。

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日本の白痴化を証明した人質殺害事件

『月刊日本』2015年3月号 羅針盤 2015年2月22日

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「イスラム国」による日本人人質拘束、次いで殺害事件で、文字通りの大騒ぎになった。新聞は連日この問題だけで、何ページもの紙面を埋め尽くした。テレビ特に民放は報道番組と、ワイドショー番組で、イスラム国制作の、オレンジ色の囚人服を着せられた人質映像を、繰り返し大量に垂れ流した。

しかし今回の事件は、これほど大騒ぎするほどの事件であったとは、とても考えられない。アルジェリアで、イスラム系の武装組織により、プラント建設会社「日揮」の社員が十人も殺害されたのは、わずかに二年前のことに過ぎないが、すっかり忘れてしまっているようである。とりわけ中東地域で、イスラム武装集団による危険が存在することは、余りにも自明なことであり、今回の被害者は二人とも自らの意志で、わざわざ最も危険な気域に飛び込んでいった訳である。

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すでに完成した日本の精神的植民地化

※『月刊日本』の本来のタイトルは「精神的植民地化を許すな」ですが、ブログ管理者の判断で「すでに完成した日本の精神的植民地化」と換えています。なお酒井先生からは、「このタイトルは月刊日本によるもので、私の主張は、日本はすでに立派に精神的植民地になっているというものです」とのご意見を頂いています。

精神的植民地化を許すな
『月刊日本』2015年2月号 羅針盤 2015年2月22日

朝日新聞の慰安婦記事取消問題について、十二月二十二日に第三者委員会の答申が報告され、二十三日の紙面で大々的に報道された。特に注目された「国際社会に対する影響」については、両論併記ならぬ三論併記で、その一つには、影響を否定する意見が堂々と提示された。それは情報学者・林香里によるもので、欧米と韓国の慰安婦報道の数量分析により、朝日の影響は認められないとするものであった。明らかに予想されたことは言え、また見事な誤魔化しを行ったものである。

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朝日新聞の「ブラック綱領」

『月刊日本』2015年1月号 羅針盤 2014年12月22日

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朝日による慰安婦の記事取消問題を巡って、週刊誌・月刊誌など雑誌媒体に、夥しい情報が現れた。それをすべて見ることなどできないが、管見に及んだ中で、私が特に注目したのは、メディア研究者・山本武利が『新潮45』十一月号に書いた、「朝日新聞の歴史を貫く七つの『ブラック綱領』」である。

ブラック綱領とは聞きなれない言葉だが、冒頭の説明では「ブラック・プロパガンダ研究でいう隠された送り手の存在と意図を解明する手法を使って、朝日がこの間に示した編集、経営上の隠れた手法や行動のポリシー、つまり『ブラック綱領』を歴史的に浮き彫りにしようと思う」とある。つまり朝日新聞は、立派なブラック企業なのである。

その七つの綱領、つまり原則とは、以下のものである。1、取消は不要である・2、平時はリベラリズム戦時は帝国主義・3、一時しのぎの謝罪ならよかろう・4、権力者詣では欠かすな・5、テレビを巧みに取り込め・6、情報公開は避けよ・7、読者はバカである。

朝日の百三十五年の歴史について、この綱領を説明するのだが、本稿では6の「情報公開は避けよ」だけを紹介することにする。これは朝日が戦争中、一九三九年正月より上海で発行していた「大陸新報」に関することである。

今は無き雑誌『諸君!』の二〇〇四年十一月号に、山本による「朝日新聞の中国侵略」という、素晴らしいタイトルの論文が掲載された。これは『朝日新聞社史』で初めて簡略に明らかにされた「大陸新報」について、山本がさらに詳しく調査したもので、特に陸軍の特務機関との密接な関係が解明されている。

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朝日新聞の第三者委員会を嗤う

『月刊日本』2014年12月号 羅針盤 2014年11月22日

朝日新聞の慰安婦報道の撤回に関連して、二つの委員会が作られることになった。一つは「第三者委員会」なるものであり、もう一つは「信頼回復と再生のための委員会」という名称のものである。前者はすべて外部の委員だが、後者は外部・内部半々である。重要なのは第三者委員会で、慰安婦報道の外国に与えた影響まで審議するという。しかし短期間でそこまで審議できるはずがない。

さらに本気度が疑われるのは、そのメンバーの顔ぶれである。朝日と関係の深い人々であって身内と言ってよく、純粋な第三者・外部の人間とはとても言えない。第一次安倍内閣が成立した時、マスコミは「お友達内閣」と言って揶揄したが、今度の二つの委員会は、朝日版の「お友達委員会」というべきものである。

本気で抜本的な改革を目指すのなら、朝日の従来の報道姿勢を厳しく批判してきた人間を、委員に任命しなければならないはずである。朝日にそれだけの勇気はないだろうが、少なくとも、今まで行われてきた多くの朝日批判を、まじめに研究・検討する責任がある。

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朴槿恵に否定された朝日の慰安婦論

『月刊日本』 2014年11月号 羅針盤 2014年10月22日

八月五日・六日、朝日新聞が慰安婦報道について、今までの報道の一部を撤回した。それは済州島で人さらいをしたと言う吉田証言と、挺身隊を慰安婦だとしたことの二点であり、いわゆる強制はあくまでもあったとして、報道の核心部分は撤回しなかった。

そして「慰安婦として自由を奪われ、女性としての尊厳を踏みにじられたことが問題の本質なのです」と、五日一面の杉浦信之・編集担当(当時)による、「慰安婦問題の本質直視を」などで、繰り返し「本質論」を展開した。この「自由を奪われ」というのが、強制と言う訳である。

では吉田証言が否定されたのに、強制の根拠は何なのかと言えば、この辺りは曖昧にぼかしており、占領地で現地の女性を連行した例があったとするに過ぎない。そのような例は絶無ではなかったかも知れないが、それを全慰安婦に適用するのは、甚だしい拡大解釈というしかない。

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慰安婦問題を誤報した朝日新聞は報道犯罪の責任をとれ

『月刊日本』2014年10月号 羅針盤 2014年9月22日

朝日新聞は八月五日・六日の両日の紙面で、慰安婦記事の検証なるものを発表した。そこでは、済州島の吉田証言と挺身隊との混同は取消したが、強制はあったとあくまでも強弁した。完全な居直り開き直りであり、反省も謝罪も行っていない。

朝日は慰安婦問題の本質は、「慰安婦として自由を奪われ、女性としての尊厳を踏みにじられてことだ」というが、実は日本人が「民族としての尊厳と名誉を無茶苦茶に踏みにじられていること」こそが、慰安婦問題の本質である。つまり朝日は、巨大な冤罪をでっちあげた、正真正銘の報道犯罪者なのである。ヘイトスピーチを批判してやまない当の朝日こそが、日本民族に対する凄まじいヘイトスピーチをやりまくっているのである。

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朝日・岩波は虐日隷中路線を止めよ

『月刊日本』2014年9月号 羅針盤 2014年8月22日

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楊海英とうい人物がいる。一九六四年中共内蒙古自治区オルドス生まれのモンゴル人で、モンゴル名はオーノス・チョトク、八九年来日して国立民族学博物館などで文化人類学の研究を行い、現在は帰化して日本名を大野旭といい、静岡大学人文学部教授である。

同氏によるモンゴル関係の著作は多いが、とくに文革期の内蒙古における虐殺の調査研究として、膨大な『モンゴル人ジェノサイドに関する基礎資料』(風響社)を二〇〇九年から刊行中であり、現在は第六巻まで出ている。その研究を一般向けにまとめたものが、『墓標なき草原』上下・続(二〇〇九年・二〇一一年)で、極めて優れた内容であり、二〇一〇年の司馬遼太郎賞を受賞している。ただしその内容があまりにも衝撃的なためか、かえって無視されているようである。

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人類の敵となった朝日新聞(月刊日本によるタイトルは「中共の手先となった朝日新聞」)

『月刊日本』2014年8月号 羅針盤 2014年7月22日

七月一日に集団的自衛権の行使容認の閣議決定がなされたが、その後も朝日新聞の集団的自衛権に対する攻撃は、相変わらず盛んである。翌二日より一面で「集団的自衛権 日本はどこへ」という連載が始まった。その初回は三浦俊章編集委員によるもので、見出しは「『強兵』への道 許されない」とある。

この文章のキー・センテンスは、六段目の「ナショナリズムと軍事力の結合ほど危ういものはない」であろう。私はこの部分が目に入って、とっさに中共を想起したが、この文章の中に、「中国」という文字は全く出てこない。もちろん日本の安倍政権のことを言っているのである。

しかし現在の世界で、中共ほど「ナショナリズムと軍事力の結合」が顕著な国はない。この事実は、最近頻りに中共に秋波を送っている韓国ならともかく、世界中の国々が等しく認めるところであろう。しかも中共のナショナリズムと軍国主義は、共に度外れているから、ウルトラ・ナショナリズム、ウルトラ・ミリタリズムと呼ぶべきものである。

軍事予算は二けた成長を続け、世界第二位の軍事大国になった。海洋覇権を求め、サイバー攻撃を展開し、アメリカ・ソ連も作らなかった宇宙軍基地を計画している。ナショナリズムでは、建国当初から侵略国家であるが、「中華民族の復興」なるスローガンのもとに、さらなる侵略に乗り出している。

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朝鮮戦争の意義を無視するな

『月刊日本』2014年7月号 羅針盤 2014年6月22日

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五月十五日に、安倍首相が集団的自衛権の行使の検討に踏み出すことを明言してから、集団的自衛権関連の記事が、洪水のように出現している。それは朝日新聞に顕著であって、毎日毎日止むことがない。その内容はほとんど的外れであるが、私が特に異常性を感じたのは、五月十七日に掲載された、朝鮮戦争における日本人唯一の戦死者とされる人物に関するものである。見出しは、「弟は米軍のために戦死した」「朝鮮戦争で極秘の機雷除去中に犠牲」「遺族『国民不在、議論を』」とある。

朝鮮戦争の際、一九五〇年十月に「日本特別掃海隊」が組織され、北朝鮮が仕掛けた機雷を、国連軍と共に除去した。海上保安庁に勤務していた、当時二十一歳の中谷坂太郎さんは、掃海艇が沈没して、一人犠牲となった。

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日本国憲法はシナ人にとって最高の宝物

『月刊日本』2014年6月号 羅針盤 2014年5月22日

集団的自衛権が緊急の政治的課題として浮上しているために、今年の憲法記念日はことのほか、憲法問題で盛り上がった。とくに朝日新聞は広大な紙面を割いて報道し、五月四日には、皇后陛下のお言葉を使って、現行憲法の擁護に大わらわであった。護憲という目的のためには、あからさまな皇室の政治利用も辞さないわけである。

憲法については膨大な言説がなされているが、根本的に大事ことは、この憲法はすでに破産しているという事実である。それはこのような憲法が作られた土台である前文の文章と、中華人民共和国という国家の存在と、突き合せて見れば良く分かる。

まず注目されるのは、中段に出てくる「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した」の部分である。これに基づいて問題の戦争放棄の九条が出てくるのであるが、この認識と決意は日本の現実には全く当てはまらない。

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なぜ集団的自衛権が必要なのか

『月刊日本』2014年5月号 羅針盤 2014年4月22日

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ヘンリー・S・ストークス著、『英国人記者が見た 連合国戦勝史観の虚妄』という本がある。著者は一九六四年、二十六歳の時に『フィナンシャル・タイムズ』の特派員として来日し、以後、『ロンドン・タイムズ』や『ニューヨーク・タイムズ』の東京支局長を務めて、五十年に渡って日本に滞在している。

本書の最初に出てくるのが、アメリカに対する強い反感である。その原因として、ノルマンディー上陸作戦の際に、故郷の街を通過して行ったアメリカ兵の傲慢な態度が紹介されている。ただし、二つの世界大戦を契機として、イギリスから覇権国家の地位を奪い取っていった、アメリカに対する根本的な反感を、イギリス人は広く持っているのかもしれない。本書で言う「連合国戦勝史観」とは、言うまでもなく「東京裁判史観」のことであるが、東京裁判の虚妄を告発する視点の基礎には、この裁判を主導したアメリカへの反感があるのであろう。

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なぜダライラマはチベット独立を放棄したのか

『月刊日本』2014年4月号 羅針盤 2014年3月22日

二月二十一日、ホワイトハウスでオバマ大統領がダライラマと会見した。中共は強く反発して見せたが、これは明らかに完全な出来レースであった。アメリカは中共に配慮して、チベットが中共の領土であることに、ことさらに言及した。そして、ダライラマと中共との対話が促進されるべきことを、いつもの決まり文句として繰り返した。

要するにアメリカはチベットの独立を認めないのだが、これは政治的・歴史的判断として、明白な誤りである。私が本欄で何度も説明しているように、中共が侵略国家であることは、まぎれもない事実であり、チベットが独立すべきことは、世界の歴史の流れから言って、全く疑問の余地のない絶対的な正義である。

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東京裁判史観を超える自虐史観

『月刊日本』2014年3月号 羅針盤 2014年2月22日 

 

朝日新聞のオピニオン面には、いつも朝日的偽善に満ち満ちた文章が掲載されるが、一月三十日にはその中でもひときわ突出した一文が出現した。それは「あすを探る 社会」という欄で、タイトルは大きく「我々は加害者の末裔である」とあり、筆者は映画監督・作家の森達也である。

そこには胸の悪くなるような不快な文章が羅列されていて、過去を反省しない日本の現状を断罪するのであるが、そこには例えば次のような文章が見られる。

「日本を統治するために天皇制存続を選択したアメリカは平和主義の天皇を騙したり追い詰めたりしてこの国を戦争に導いたA級戦犯という存在をつくりあげ、結果として1億国民は彼らに騙された被害者となった」「一部の指導者にのみ戦争責任を押し付けた観点において、東京裁判史観は明確な過ちを犯している。責任は天皇と当時の国民すべてにある。」

これは従来の保守の側のものとは、全く逆の方向からの東京裁判批判である。例の松井やよりが昭和天皇を戦犯にする目的でやった、「女性国際戦犯法廷」における「東京裁判不充分史観」「東京裁判でもまだ足りない史観」を、更に発展させたものと言える。

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中共の侵略行為を容認する米国

『月刊日本』2014年1月号 羅針盤 2014年1月22日

二〇一三年の年末、ロシアのボルゴグラードと中共のウイグル「自治区」でテロ事件が続発した。ともに民族独立のための行動である。テロとは戦争と同じく人間の歴史と共に存在するものであるから、絶対になくなることはありえない。近代においても孫文などシナの革命派は、清朝を打倒するために、何度もテロ事件を起こしたし、私はアメリカの歴史については殆ど無知であるが、独立の際にはイギリス軍に対して盛んにテロ活動を行ったことであろう。ユダヤ人もイスラエル建国に当たっては、苛烈なテロ活動を展開したと聞いたことがある。

ところが例の9.11アメリカの同時多発テロからは、テロが巨大な犯罪行為であり、その撲滅こそが世界的に実現すべき最大の課題であるかのような、宣伝が行われてきた。アメリカはテロをこの世からなくすために、アフガニスタンおよびイラクに攻め込んだが、テロがなくなることはなく、イラクでは現在も盛んに起きているのは、まことに皮肉である。この事実は大量破壊兵器が存在しなかったことと共に、イラク問題に関して明確に認識されなければならないことなのに、曖昧にされたままである。

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北京に阿る日本のマスコミ

『月刊日本』2014年1月号 羅針盤 2013年12月22日

十二月六日の深夜、参議院で特定秘密保護法案が可決されて成立した。この法案に対して反対の一大キャンペーンを張っていた朝日新聞には、七日の朝刊に巨大な見出しの活字が躍っている。朝日新聞はこの問題について、実に多数の社説を書いており、十二月には文字通り連日の状態であった。また多くの紙面を使って反対運動を展開した。

この朝日新聞による、集中豪雨的な反対報道には、法案の中身を考える以前に、激しい憤りを覚える。七日朝刊の社会面両面連続の巨大見出しは、「反対あきらめぬ 戦中に戻すな」である。そもそもこんな法律一つで戦争中に戻るという言説こそ、虚妄極まりない。これでは報道というより、アジテーションである。

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ウイグル問題の本質は民族独立だ

『月刊日本』2013年12月号 羅針盤 2013年11月22日


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十月二十八日、北京の天安門前にウイグル人の車が突入して爆発した。乗っていたのは男とその妻、男の母親だという。それから間もない十一月六日、今度は山西省の省都太源の共産党省委員会の前で、大規模な爆発事件が起きた。中共政府は、天安門の事件をウイグル人によるテロだと大宣伝を始めたとたんに、はるかに重大なテロである太源事件が発生したのは、まことに皮肉である。

ウイグル人よる天安門突入は、巻き添えになった人間は出たものの、基本的にウイグルの人の置かれた惨状を国際社会に訴えるための、壮絶な自爆行為であるといえる。その意味で、非暴力主義のために焼身自殺を行う、チベット人の行為と何ら異なるものではない。

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中共に仕組まれた「反日デモ」

『月刊日本』2013年11月号 羅針盤 2013年10月22日


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昨年の9月11日は、日本政府が尖閣諸島を国有化した日であった。そのため今年も中共で「反日デモ」が起きるのではと予想された。朝日新聞の11日夕刊には、林望記者が北京の日本大使館前の当日の状況を早速伝えている。それによると「11日午前は数人の武装警察官が正門前に配置された以外、特別警備態勢も敷かれなかった。ネットでも目立ったデモの呼びかけは確認されていない。しかし尖閣諸島を巡る対立に歴史認識問題なども重なり、日本への反発は根強い。満州事変のきっかけとなった柳条湖事件が起きた18日などを控え、当局の警戒は続いている」と述べている。

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東アジアの冷戦構造は崩壊していない

『月刊日本』2013年10月号 羅針盤 2013年9月22日

 

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八月十五日の朝日新聞の社説は、例によって長文の歴史問題に関する社説である。そこにおける朝日の基本的認識は、シナ人や朝鮮人が今になって日本の加害責任を追及するのは、冷戦が終わったからだとするものである。「日本はもはや軍国主義は遠い遺物と思っても、隣の民衆にとっては戦争を問う時が今やってきた。そこには歴史観の時差ともいえる認識のズレがある」と決めつける。

八月二十日のオピニオン欄では、アメリカの女性歴史学者にインタビューして、更にこの視点を強調している。その学者はコロンビア大学教授のキャロル・グラックで、聞き手はニューヨーク支局長・真鍋弘樹。

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中韓に侮られる日本民族の醜態

『月刊日本』2013年9月号 羅針盤 2013年8月22日

 

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八月を迎えて、また戦争の話題で盛り上がっている。三百万人の犠牲者という数字は、日本の歴史の中では空前の被害であるか知れないが、いつまでも戦争にこだわっているのはあまりにも愚かである。しかも過去にばかりに気を取られていると、現実が分からなくなり、未来考えることもできなくなる。
そうならないためには、日本人の戦争の被害を、世界史の中で客観的に眺めてみることも必要であろう。例えば、第二次大戦当時の日本の人口を約七千万人と考えると、三百万の犠牲は、約二十三人に一人ということになる。ところで、朝鮮戦争の朝鮮人犠牲者は、人口の一割を超えているはずであり、戦争でなくとも、シナ人のチベット侵略によって、人口の二割百二十万人が犠牲になったと、チベット人は主張している。

 

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中韓をつけあがらせる日本の軟弱外交

『月刊日本』2013年8月号 羅針盤 2013年7月22日

 

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韓国の朴大統領が、六月二十七日から三十日まで、四日間にわたって中共を訪問した。今回の訪問の基本的性格は、歴史上初めて日本訪問より中共訪問を優先させた事実に、明瞭に表れている。すなわちそれは中共と結託して日本を抑圧する、対日外交攻勢の発動であった。

二十七日の習国家主席との首脳会談後に発表された共同声明のポイントは、二十八日の産経新聞の記事によれば、「両首脳は共同声明に『最近、歴史問題などにより(北東アジア)地域の国家間の対立と不信が出現し、状況はさらに悪化している。これに対して憂慮を表明する』との文言を盛り込み、日本を牽制した」とある。日本という名指しはなかったものの、明確な両国による対日攻撃である。

この産経の記事では、アメリカが韓国に日本批判を避けるように働きかけ、韓国は当初この文言を盛り込むことに消極的であったが、中共側の強い意向で入れられた可能性が高いと説明している。

韓国の朴大統領が、六月二十七日から三十日まで、四日間にわたって中共を訪問した。今回の訪問の基本的性格は、歴史上初めて日本訪問より中共訪問を優先させた事実に、明瞭に表れている。すなわちそれは中共と結託して日本を抑圧する、対日外交攻勢の発動であった。
二十七日の習国家主席との首脳会談後に発表された共同声明のポイントは、二十八日の産経新聞の記事によれば、「両首脳は共同声明に『最近、歴史問題などにより(北東アジア)地域の国家間の対立と不信が出現し、状況はさらに悪化している。これに対して憂慮を表明する』との文言を盛り込み、日本を牽制した」とある。日本という名指しはなかったものの、明確な両国による対日攻撃である。
この産経の記事では、アメリカが韓国に日本批判を避けるように働きかけ、韓国は当初この文言を盛り込むことに消極的であったが、中共側の強い意向で入れられた可能性が高いと説明している。

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ドイツ、アメリカの親中は欺瞞だ!

『月刊日本』2013年7月号 羅針盤 2013年6月22日

 

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五月下旬、中共の李克強首相が初めての外遊でドイツを訪問して、メルケル首相と首脳会談を行った。ただしこの訪問で注目すべきことは、会談に先立ってわざわざポツダムを訪れたことである。新華社通信による朝日の報道によると、例の日本の降伏を促したポツダム会談が行われた、ツェツィーリエンホフ宮殿という場所を選定して、「日本が中国から『盗取』した中国東北部や台湾などの島を返還する、としたカイロ宣言を重ねて表明したポツダム宣言の意義を強調したい」と演説した。

 

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シナ人の沖縄侵略を許すな

『月刊日本』2013年6月号 羅針盤 2013年5月22日

 

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5月3日の産経新聞、「鼓動2013」の欄の「中国」の回で、河崎真澄記者が「尖閣の次『沖縄を返せ』主張」の見出しのもとに、中共の人間が公然と沖縄侵略を言い始めたことを、長文の記事で報告しており、これは極めて貴重である。

リードは、「米国から日本への1972年5月の沖縄返還を『国際法違反だ』として、『歴史的経緯からみて琉球(沖縄)の主権は、日本ではなく中国にある』などと”沖縄領有論“まで唱える動きが、中国でじわりと広がっている。中国政府の表立った主張ではないが、人民解放軍幹部や学識経験者らが論を繰り広げ、国営メディアも報道。チベット自治区をまねて、『琉球特別自治区』の設立準備を求める民間組織まで現れた」。

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対岸の火事ではないPM2・5

『月刊日本』2013年4月号 羅針盤 2013年3月22日

 

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中共からの大気汚染の公害問題は、今まで情報が意図的に隠蔽されていたが、一旦解禁されると、今度は呆れるほど次々と出てくる。2月10日の産経新聞の川越一記者の記事も重要な一つである。
それによれば「中国でも1979年に『環境保護法』が施行法として制定されている。(中略)89年には同法が内容を強化した上で正式に施行された。(中略)『大気汚染防止法』『水汚染防止法』など関連法規も数多い。」つまり『環境保護法』なる法律は、今から34年も前に施行法として成立し、24年前には正式に制定されている。89年と言えば、天安門事件の年である。また関連の法律が沢山あるらしい。

 

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ODAが招いた中共発の大公害

『月刊日本』2013年3月号 羅針盤 2013年2月22日

 

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私は本欄で二年前に、中共発の公害が日本にも及んでいることについて、三度ほど書いたことがある。その中共の公害が、このところ日本でも急に騒がれるようになった。一月に北京で大発生した大気汚染のあまりの凄まじさに、日本のマスコミも報道せざるを得なくなったようだ。私に言わせれば、何を今更白々しいとの感が強いのだが、一旦始ると連日の大量報道が続いている。

 

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羊頭狗肉の中共政治道徳

『月刊日本』2013年2月号 羅針盤 2013年1月22日
※タイトルは「羊頭狗肉のシナの政治道徳」の方が正確です

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 昨年の尖閣紛争に起因する虐日国家テロの勃発以来、朝日新聞は中共擁護の論調を展開し、中共の一方的な見解もしばしば紹介して、盛んに胡麻を擦ってきた。その中でも決定版と言うべき記事が、昨年の十二月十二日に掲載された。それはオピニオン欄に載った、閻学通という人物に編集委員・加藤洋一が行ったインタビューで、題して「中国・強硬派の世界観」とある。閻は清華大学当代国際関係研究院院長で、加藤によると対外「強硬派の代表格」であり、「自称『リアリスト』。国際会議やテレビにしばしば登場し、米国や日本を痛烈に批判する。米主要紙への寄稿も盛ん」であるという。

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尖閣奪還を牽制する朝日

※このタイトルは編集者によるものですが、あまり正確ではありません
『月日本刊』2013年1月号 羅針盤 2012年12月22日121231.jpg

十二月五日の朝日新聞朝刊に、なかなか面白い記事が出ている。台北の村上太輝夫記者によるもので、見出しは「台湾軍 幻の尖閣上陸作戦  1990年、関係者証言で明らかに」とある。約二十年前の、台湾による尖閣諸島への侵攻計画について紹介したもので、尖閣問題をめぐる一つの側面を知ることができる。ただしこれを大きく報じた朝日新聞の報道意図も、それなりに考えておく必要があるだろう。

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シナこそが最悪の侵略国家だ

『月刊日本』2012年12月号 羅針盤 2012年11月22日

121122.jpg この秋、尖閣諸島をめぐって、日本と中共との紛争が一段と深刻なレベルに到達した。中共の日本に対する物理的暴力の点でいえば、個人に暴力が振るわれと共に、日本企業に対する焼き討ち・略奪が国家権力によって凶行された。それが九月十一日から約一週間の、「反日デモ」ならぬ「虐日国家テロ」である。また言論による暴力の点でも、以前より格段にエスカレートした。その端的な表れが、九月二十七日の国連における、楊外相の日本非難演説である。

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朝日・岩波的虐日偽善の言論を排せ

『月刊日本』2012年11月号 羅針盤 2012年10月22日
※本稿は、ブログ「反日デモではない、国家権力による虐日テロである」国民新聞「怒りを忘れた民族は亡ぶ」、それにブログ「『虐日偽善』という精神の麻薬に狂う村上春樹」と内容的に共通するものである。読者は自分なりに整理して、活用していただきたい。

121025.jpg 中共では九月十一日から十八日まで、尖閣問題に起因する「反日デモ」が吹き荒れた。現代の義和団事件というべきものであるが、それよりさらに悪質である。義和団事件は、義和団が起こした騒乱に清朝政府が便乗した攘夷運動であるが、今回は中共の国家権力自身による、日本のみを標的とした、自作自演の暴力の発動だからである。つまり、日本人を傷つけ、日本企業を焼き討ちし略奪したのであり、正確には「虐日国家テロ」とよぶべきものである。

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中ロ間の領土問題につけ込め

『月刊日本』2012年10月号 羅針盤 2012年9月22日

120925.jpg 尖閣問題を巡ってまた中共では反日デモが繰り返され、日本大使に対する襲撃事件まで発生した。かつて列強に領土を侵食された体験を、シナ人はことさらに強調するが、それは本心からのものではなく、自らの根本的な侵略体質を誤魔化すためである。そしてその最も明白な証拠が、以下に述べるロシア極東地方の問題に他ならない。

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朝鮮半島支配を企む中共

『月刊日本』2012年9月号 羅針盤 2012年8月22日

 今年は日本と中共の国交が成立してから四十年に当たるが、お祝いムードはちっとも盛り上がらず、尖閣列島を巡って緊張した関係が続いている。朝鮮戦争で血を流し合った中共と韓国の国交は、日本とちょうど半分、今から二十年前、一九九二年に成立した。この中共と韓国との関係も、このところ対立関係が目だっていることが注目される。

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深まる中共への隷属

『月刊日本』2012年8月号 羅針盤 2012年7月22日
120727.jpg 今からちょうど四十年前、一九七二年の五月十五日に沖縄返還が実現すると、それを花道として長期政権を誇った佐藤栄作首相は、引退を表明した。大きな政治課題をクリアーすると、総理大臣が引退するのは良くあることで、鳩山一郎首相は日ソ国交を、岸信介首相は日米安保改定を成し遂げて引退した。
 ところで当時残されていた、最大の政治課題といえば、日本と中華人民共和国(中共)との正式な国交樹立問題であった。約二十年前、戦後処理としての講和問題で、全面講和か単独講和かの議論が起ったが、アメリカの意向に沿って、単独講和に踏み切ったのは当然であろう。その後、ソ連とは一九五六年に国交を回復したが、中共は戦後になって誕生した国であり、既に中華民国との正式な国交があったから、極めて複雑な問題となっていたのである。

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日本に徘徊する売国奴たち

『月刊日本』2012年7月号 羅針盤 2012年6月22日

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  今年は沖縄返還四十周年にあたり、復帰記念日の五月十五日にかけて、沖縄報道の盛り上がりが予想されたが、朝日には思ったとおり大量の犯罪的な偏向報道が現れた。その中でも顕著な例を、忘れられないように紹介しておきたい。
 まず五月十日から十二日まで、「日米琉40年」という記事が三回連載された。特に重要なのは上遠野郷・野崎健太両記者による「上」で、その見出しは、「『沖縄人は豚ですか?』」「とがる本土不信」「将来像、『独立』描く学生ら」である。劇団の座長である比嘉陽花という大阪在住の人物は、本土の日本人は人間だが沖縄の人間は豚であり、徹底的に差別されているという内容の演劇を創作して上演した。沖縄方言の講座を開いている親川志奈子と言う女性は、「9年前、ハワイで先住民について学んだ。米国に王制を倒され、言葉を奪われ、基地を置かれたハワイ。まるで植民地。沖縄と日本の関係と同じだと気づいた」という。沖縄の大学講師が学生に、「沖縄の将来」とうテーマでレポートを出させた。「授業では一言も触れていないのに、約20人の全員が将来像の一つとして『日本からの独立』に触れた。男性は『以前は考えられなかったことだ』と驚いた」。

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朝日新聞の言論テロを許すな

『月刊日本』2012年6月号 羅針盤 2012年5月22日
120523.jpg 五月三日の朝日新聞は全面二頁を使って、例の阪神支局襲撃事件を大々的に報じている。今年は一九八七年の事件発生から二十五周年と言うことで、いっそう力が入ったらしい。この事件は朝日新聞自体が被害の当時者であり、したがって最も利用価値のある報道素材なわけで、毎年執拗なまでに回顧している。
 この事件の犯人は判明していないが、朝日を襲撃したのだから、右翼だろうと考えられている。そうだとしても、戦後の日本のテロ事件の歴史を振り返ると、それは圧倒的に左翼勢力によって行われたものであり、しかも左翼勢力と朝日新聞は親密な関係にあったという事実は、全く忘れられている。テロ事件を起こした極左勢力は、大学紛争の運動から生まれてきたが、母体である全共闘系学生に対して、強力な応援団を務めたのが朝日新聞であり、特に週刊誌「朝日ジャーナル」であった。

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チベットの叫びを聞け

『月刊日本』2012年5月号 羅針盤 2012年4月22日

120423.jpgチベットで、僧侶による焼身自殺が続いている。最初の事例は約二年前に遡るが、昨年の秋以降顕著に増加するようになり、特に今年の二月・三月には驚くほど頻発している。その数は三月中旬の段階で約三十人に達するらしい。地域的にはチベットの東部に当たる、四川省や青海省が殆どで、年齢的には未成年を含めた若者が圧倒的であるのが目に付く。中には僧侶以外の俗人もあり、子持ちの主婦すらいる。

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シナの領土拡張を許すな!

『月刊日本』2012年4月号 羅針盤 2012年3月22日

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昨年の三月十一日は、言うまでもなく東北大震災が勃発した日であるが、では百年前の三月十一日はいかなる日だったのか。ただしこれは日本のことではなく、シナに於いての出来事である。昨年は辛亥革命の百周年に当たるが、中華民国が実際に発足したのは、一九一二年の正月一日に孫文による臨時大総統就任宣言が発せられてからである。そしてその年三月十一日、臨時政府の暫定的な憲法として「臨時約法」が発布され、同日施行された。

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シナの侵略宣言に気づかない日本

『月刊日本』2012年3月号 羅針盤 2012年2月22日

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 今からちょうど四十年前の一九七二年、二月二十一日から二十七日まで、当時のアメリカ大統領ニクソンが中共を訪問して、世界を驚かせた。アメリカと中共はその二十年前の朝鮮戦争で直接血を流し合い、その後厳しく対立する関係にあった。このニクソン訪中という出来事が、第二次大戦後の歴史の重要な歴史の転換点であったことは、今日の視点において考えてみると、より一層明確に認識することができる。それは現在の世界のありようを規定している、アメリカと中共の結託関係という国際構造が、その時に開始されたと言えるからである。

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軍需産業育成に取り組め

『月刊日本』2012年2月号 羅針盤 2012年1月22日

120124.jpg 政権交代が実現して民主党政権になってから、その評判は全く芳しくないようだが、全部がダメかというとそうでもない。例えば昨年末に行われた武器輸出三原則の緩和は、高く評価できるものである。
 新聞の解説によると、武器輸出三原則とは、まず一九七六年の佐藤内閣で、共産圏諸国、国連決議で禁止された国、国際紛争の当事国またはその恐れのある国への武器輸出を禁止したものであったが、その九年後の一九七六年に三木内閣が、対象をその他の地域にも拡大して、「武器輸出を慎む」としたために、事実上の全面禁輸になったものだという。ただしその後、中曽根内閣がアメリカへの技術提供を認め、小泉内閣がアメリカとのミサイル共同開発を認めた例外がある。

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歴史は勧善懲悪劇ではない

『月刊日本』2012年1月号 羅針盤 2011年12月22日

111229.jpg 十二月八日が、真珠湾攻撃から七十年に当たるということで、何かと第二次大戦の回顧が行われている。ところで第二次大戦は、自由主義によるファシズムの打倒の戦いであると、性格づけられている。正義の戦争と言うことであり、善が悪を倒したという基本的な図式になっている。つまりこれは時代劇の作り方とそっくりであることが分かる。映画やテレビで見られる時代劇は、「勧善懲悪ドラマ」と言われる。したがって東京裁判史観は、「勧善懲悪ドラマ的歴史観」と呼ぶことができる。

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中共サイバー戦略の脅威

『月刊日本』2011年12月号 羅針盤 2011年11月22日

111129.jpg朝日新聞では11月7日から四日連続で、「中国軍解剖」と題する大型記事が掲載した。筆者は中共軍について、かねてより詳しい報道を行い、ボーン上田賞を受賞している、北京駐在の峯村健司記者である。内容は、7日の「上」が現在我が国盛んにやられているサイバー戦、8日の「中」が宇宙ステーションへの無人宇宙船のドッキングを成功させたばかりの宇宙戦略、9日の「下」が女性を使ったスパイ活動、そして10日は「番外編」として、中共軍の総体に関する基本的な解説である。まことに時宜にかなった「好企画」と言わざるをえない。なおこれには「第1部」と銘打たれているから、今後も何度か掲載されるようである。

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宇宙軍拡を狙う中共

『月刊日本』2011年11月号 羅針盤 2011年10月22日

111029.jpg 9月29日、中共が初めての宇宙ステーション「天空1号」の打ち上げに成功した。この打ち上げは、野心的な中共の宇宙ステーション計画の、第一歩となるものである。
 産経新聞の9月27日・同30日の記事、朝日9月30日の記事、および産経の10月3日の社説によると、この宇宙ステーションの重量は約8・5トンで、三人が生活できる空間があり、間もなく11月には無人宇宙船神舟8号を打ち上げて、これとドッキングさせる。ついで二〇一三年までに、今度は有人の宇宙船神舟9号・10号を打ち上げてドッキングさせるが、10号には女性の宇宙飛行士二人を搭乗させるという。天空1号の寿命は約二年を予定しており、二〇一五年までに「本格的な船内実験室」を持つ、天空2号・3号を打ち上げて実証試験を積み重ね、二〇二〇年頃までに、人間が長期に渡って滞在できる、60トン級の本格的な宇宙ステーションを、完成させる予定であるという。二〇二〇年の完成といえば、今から十年足らずの、短期間で実現させるわけである。

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アメリカの正義は死んでいる

『月刊日本』2011年10月号 羅針盤 2011年9月22日

110926.jpg 中東の独裁政治を打倒したとされる、「民主化」革命がチュニジア・エジプトなどで実現し、最近では八月二十三日に、リビアのカダフィ政権が崩壊した。なお本稿執筆時点(九月十日)では、カダフィの行方はいまだ不明のままである。
 ところでカダフィ政権の崩壊によって、今まで隠されていた「革命」の真相が、次第に明らかになってきた。例えば、九月一日からフランスの主導によってパリで開催された、リビア復興支援の国際会議を報じた、九月二日の朝日の記事によると、フランスを始とする参加各国は、リビアの石油権益の確保と、戦争で破壊された復興特需の獲得を狙って、露骨に動き出しているという。NATO軍などによる、反政府勢力への軍事的支援とは、別に民主化に賛同したからではなく、あくまでも利権獲得が目的であったのである。

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中共の公害問題を黙殺するな!

『月刊日本』2011年9月号 羅針盤 2011年8月22日

110827.jpg 今から十四年前の一九九七年・平成九年と言えば、七月に香港返還があり、その直後からアジア経済危機が始まった年であった。その年の年初から、日本経済新聞に「2020年からの警鐘」と題する大型のシリーズ記事が掲載されたことは、どのくらいの人が憶えているだろうか。このシリーズは当時結構話題になったらしく、加藤紘一・自民党幹事長が国会で取り上げた。

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中共から襲来する大気汚染

『月刊日本』2011年8月号 羅針盤 2011年7月22日

110725.jpg 前回の原発に関する文章の末尾で、原発建造を爆発的に推進する中共から、そのうち放射能が偏西風に乗ってやって来るだろうと言及した。放射能はまだかもしれないが、本年一月号で述べたように、黄砂は既にやって来ているし、大気汚染ももちろんやって来ているはずである。この大気汚染の中共からの襲来について、マスコミとしては珍しいことに、最近日本経済新聞に大型記事が掲載された。

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中共の原発推進は止まらない

『月刊日本』2011年7月号 羅針盤 2011年6月22日

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六月六日、ドイツ政府が二〇二〇年までに、十七基ある原発を全て閉鎖することを決定して、世界中から注目されている。これは我が国の福島原発の事故が原因だが、私がこの報道について一番いぶかしく思うのは、自国の原発を廃止したとしても、原発の危険から逃れることはできないと言う点が、全く言及されていないことである。旧ソ連のチェルノブイリ原発の事故からも明らかなように、原発事故の被害は国境を越えるのである。ドイツ人は、まだそこまで頭が回らないのかも知れないが、ドイツのすぐ隣は世界第二位の原発大国であるフランスが存在するのであり、したがってドイツ人は更に、フランスの原発廃止運動に乗り出さなければ、辻褄が合わない。

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中共によるテロを野放しにする米国

『月刊日本』2011年6月号 羅針盤 2011年5月22日

110523.jpg9・11同時多発テロの首謀者とされるオサマ・ビンラディンが、アメリカによって暗殺された。マスコミはこの暗殺を、頻りに「殺害」と表現しているが、暗殺といったらアメリカのご機嫌を損ねることになるのだろうか。アメリカはビンラディンの暗号名を、「ジェロニモ」と呼んだが、ここに侵略者・征服者としての、アメリカ人のメンタリティーが、極めて良く現れている。またそれは、「黒人」大統領・オバマであっても、「白人」と少しも異ならないことも証明して見せた。二年半前オバマ大統領の出現に、アメリカは変わったと喝采した世界の人々は、完全に間違っていたのである。

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日本経済没落論

『月刊日本』2011年5月号 羅針盤 2011年4月22日

110423.jpg 三月十一日、東日本大震災が発生して、現在は津波被害と原発事故に眼を奪われている状況である。この甚大な被害に対しては、世界中から同情が集まり、国内でも「頑張ろう」との声が満ちている。とくにテレビCMでは、なぜか一般のCMが控えられて、公共広告なるものが、しきりに「みんなでやれば」と呼びかけている。元気付けの役割は、このCMや他にいくらでもある議論に任せて、私はこの大震災が今後日本の運命に何をもたらすかを、なるべく客観的に考えてみたい。

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中共に掠め取られる日本の技術

『月刊日本』2011年4月号 羅針盤 2011年3月22日

110401.jpg 東北新幹線が青森まで到達し、九州新幹線も全通したということで、日本では新幹線が何かと話題になっている。三月五日には東北新幹線に最新鋭車両である「はやぶさ」が登場した。この車両は時速三百キロで走るが、来年度末までに三百二十キロまで増速する予定であるという。しかし日本のすぐ近くで、既にそれを凌駕する営業運転をしている高速鉄道があることは、日本では余り注目されていないようである。それは中共の高速鉄道であって、北京・天津間などの路線で、三百五十キロの営業運転が実施され、今年六月に開業予定の北京・上海間では、三百八十キロの運転もするらしい。
 ところで民主党政権になってから、しきりにインフラ輸出が叫ばれるようになった。そのこと自体は歓迎すべきだが、そうなった背景には、「コンクリートから人へ」と言う、白痴的なテーゼを掲げたために、日本国内での公共投資がやり難くなったという事実があったからであろう。

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日本は中共に売り飛ばされる

『月刊日本』2011年3月号 羅針盤 2011年2月22日

110222.jpg 最近、チュニジアで長期政権が倒れ、続いてエジプトで三十年間続いたムバラク大統領に対する批判が噴出して、百万人の大規模なデモが発生した。本稿を書いている時点では、少し落ち着いてきたようだが、まだ今後の見通しはつかない状況である。私が今回の問題で、一番興味を引かれたのは、アメリカのオバマ大統領が、かなり早い段階で、ムバラク大統領に退陣を要求したことである。しかしこれは、余りにも筋が通らない話ではないのか。

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シナ告発こそシナ人への真の友情だ

『月刊日本』20011年2月号 羅針盤 2011年1月22日

110125.jpg 毎年年頭の新聞社説には、今後の展望を意図した総括的な社説が掲載される。朝日新聞でもそのような社説が幾つかみられたが、とくに四日には「中国と向き合う 異質論を超えて道を開け」と題する、中共問題に特化した長文の社説が掲載された。社説であるから論説委員が執筆したものであろうが、論旨が極めて不明瞭な、低質な社説の典型と言ってよいものである。

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口蹄疫ウィルスは黄砂に乗って

『月刊日本』2011年1月号 羅針盤 2010年12月22日

101227.jpg 今年の春から夏にかけて、宮崎県で口蹄疫が大流行したことは、幾ら物忘れが激しい日本人でも、さすがにまだ憶えているであろう。四月に始まった流行は、29万頭の家畜を殺害しなければならない大被害を出して、八月末になってようやく終息宣言が出された。しかしこの口蹄疫の大流行に関して、流行中の五月二十八日の新聞に、驚くべき情報が載せられていたことは、どれほどの人間が記憶に留めているだろうか。それは朝日新聞の科学欄に、「口蹄疫 驚異の感染力」「風に乗って250キロ 黄砂にも付着?」と言う見出しの記事である。その主要部分を、以下に紹介することにする。

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シナ侵略主義の脅威を見過ごすな

『月刊日本』2010年12月号 羅針盤 2010年11月22日

101124.jpg 国連地球生きもの会議が、十月十一日から三週間に渡って名古屋で開催された。私はこの会議の内容は良く分からないが、マスコミはかなり以前からこの会議の開催について報道していた。私が会議のキーワード「生物多様性」と言う言葉から思ったのは、では「人間の多様性」については問題にしないのかと言う疑問である。
 人間の多様性と言っても、いわゆる人種のことではない。人種は人間を生物として区分する目安であるが、人種は「混血」によって、幾らでも中間的な存在ができるから、極めて不安定なものである。したがって人間の多様性とは、「民族の多様性」に他ならない。一つの文化の担い手である民族が、人間の多様性を表現する単位である。現在の世界は、その民族の多様性が失われる危機に直面している。

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歴史の抹殺を糾弾する

『月刊日本』2010年11月号 羅針盤 2010年10月22日
101023.jpg ロシアのメドベージェフ大統領が九月末に中共を訪問し、二十七日に共同声明を発表した。その共同声明の内容は、第二次大戦に関するものであり、ドイツ・ナチズムと並んで、日本軍国主義を最大の敵と決めつけ、中ソの協力による勝利六十五周年を謳い上げた。ただしこの企みはかなり以前から準備されていたもので、五月六日の対独戦勝記念日に、ヨーロッパの戦争とは関係のない、中共の胡錦濤をわざわざ呼び寄せ、プーチン・メドベージェフ両人と、歴史問題に関する会談を行っている。また今年から九月二日を、「第二次大戦終結の日」として、対日戦勝を大々的に祝賀することを始めた。

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シナのチベット併合を直視せよ

『月刊日本』2010年10月号 羅針盤 2010年9月22日
100924.jpg この八月は例年の戦争関係だけでなく、日韓併合百周年でもあり、歴史問題が異常に盛り上がった。その頂点が菅首相による、併合に関する談話の公表であった。政権の性格からしても、かねて予想されたことではあったが、条約の締結日の二十二日や発効日の二十九日より以前に、八月十日にそれは公表された。
 これに対して保守派の人々は、その影響を極めて危惧していたが、現在のところそれほどの明確な韓国側の反応は見られず、予想外に冷静に受け取られているようである。とすれば、一体何故であろうか。私の理解するところでは、それは歴史問題という情報戦において、日本の敗北が定着したと言う事実が、成立してしまっているからであろう。そしてさらに韓国の人々が、日本の政治的混迷と経済の低迷振りにあきれ果て、他方自分たちの経済的のみならず政治的実力にも、自信を持ち始めたからであろう。

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シナが目論む鉄道支配

『月刊日本』2010年9月号 羅針盤 2010年8月22日100828.jpg
 このところ大規模インフラの輸出が、話題になっている。例えば、原子力発電・高速鉄道(新幹線)・上下水道施設などである。これに関しては、自民党政権より民主党政権のほうが熱心であるようだ。ただしこれらの日本が誇る技術についても、うかうかしていられない事態になって来ている。原子力発電では、中東のアブダビで韓国に敗れ、ベトナムでロシアに敗れた。 その中でも最近特に注目されるのは、高速鉄道・新幹線である。日本の新幹線は、フランスのTGVと比較して、最高スピードでは劣るものの、大型の車両で大量輸送に適すなど、客観的には優れており、その安全性もあいまって、日本の科学技術の代表とされてきた。海外輸出においては、韓国の場合は国民感情も絡んだためか成功しなかったが、台湾では導入されて立派に運行している。

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侵略者(シナ)の走狗・朝日新聞

『月刊日本』2010年8月号 羅針盤 2010年7月23日

100726.jpg 私は以前から、シナ人による日本侵略の三段階論を唱えている。すなわち、精神侵略・人口侵略・軍事侵略の三段階であって、現在は精神侵略が完成して、人口侵略の段階が進行中であると判断している。そのシナ人の人口侵略の実態を詳細に報告している、新聞の長期連載記事が存在していることは、あまり注目されていないようである。それは朝日新聞に、昨年の二月から今年の六月まで、途中欠けている月もあるが、毎月二から四回、断続的に大型記事が掲載された、「在日華人」と題するシリーズである。
 そのなかで、日本におけるシナ人の活動が、実にさまざまのテーマの元に取り上げられており、そのテーマを漢字四文字、すなわち四文字熟語風に表現して各部の標題とし、各部が月ごとに掲載されたわけである。全体は、第一部の「最大勢力」から第十四部の「探索未来」まであり、共生社会に大賛成の朝日のことであるから、シナ人の流入に基本的に肯定的な記述である。ただし、さすがにそれだけでは済まず、シナ人による犯罪にも言及していて、第七部と第九部で「犯罪底流」と題して述べられているが、これは客観的に言って力作であると評価できる。

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朝日新聞の卑劣なアリバイ工作

『月刊日本』2010年6月号 羅針盤 2010年6月22日

100626.jpg 五月二十四日、東京地裁で、以前に中共の黒龍江省チチハル市で起きた、日本が遺棄したとされる「毒ガス」兵器による、死傷事件に関する判決があった。この事件は二〇〇三年八月に発生し、一人が死亡し四十三人が重軽傷を負ったもので、その後〇七年に至って、負傷者全員と遺族一人が、毒ガスを放置し、被害発生を防ぐ義務を怠ったとして、日本政府を相手に、損害賠償を求めて訴訟を起こした。今回の判決で山田俊雄裁判長は、「日本政府の法的責任は認められない」として、原告側から出されていた、総額十四億三千四百万円の損害賠償請求を棄却した。原告は判決に不満で、控訴するという。
 この裁判を報じた五月二十五日の新聞記事で、産経には書いてあるが朝日には出ていない重要な事実がある。それはこの事件が起きた直後に、日本政府は被害者に対して、すでに金銭的に補償を行っていることである。産経ではそれを、「日本は03年、中国に『遺棄化学兵器処理事業にかかる費用』の名目で3億円を支払い、中国側はこの中から被害者1人当たり550万円を配分している」と書いている。五百五十万円と言えば、中共ではまだまだ驚くほどの大金だと思われるが、それでは満足せずに、日本からならもっともっと取れるだろうと、訴訟を起こしたわけである。今回の要求額は、一人約三千万円になるらしい。

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反核思想という偽善

『月刊日本』2010年6月号 羅針盤 2010年5月22日

100524.jpg 五月六日、原子力発電の高速増殖炉「もんじゅ」の運転が再開された。それは今から十四年以上以前、一九九五年の十二月八日に大量のナトリウム漏れ事故を起こして停止していたものが、ようやく再開されたのである。いくら我が国が世界で唯一の被爆国であるとはいえ、日本人の、と言うよりマスコミに誘導された一部日本人の、非科学的な核アレルギーのひどさには、つくづくあきれてしまう。そのために、再開までにこれほど長期の時間が、費やされたのであろう。
 ただし、マスコミは今回も難くせをつけ、金がかかりすぎる、成功するかどうか不明だ、うまくいっても実用化は四十年後だ、などと言っているが、やって見なければわからないのであり、愚かしい子供手当てで浪費するより、よっぽどましであろう。また高速増殖炉をやるのは、日本ばかりではない。フランスやロシアのみならず、後発の中共やインドすら、やろうとしているのである。
 実際には、日本の原子力発電は、極めて安全なものなのである。今までに日本の原子力発電には、それなりの歴史があるが、その間の事故による死者は、僅かに二人に過ぎない。その事故は、一九九九年九月三十日に、茨城県の東海村で起きた。株式会社JCOというウラン加工施設で、ウラン燃料を作っているうちに、核分裂反応が始まってしまった。そのために数百人が被爆し、直接作業をしていた人間が重態となり、一人はその年の十二月二十一日に、もう一人は翌年の四月二十七日に亡くなった。

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鳩山白痴政権という不幸

『月刊日本』2010年5月号 羅針盤 2010年4月22日

 私は本欄で、鳩山民主党政権については、「国家戦略局」について一言嫌味を言ったくらい(昨年十月号)で、殆ど採り上げてこなかった。次から次へと余りにも問題が続出するので、言及する気にならなかったというのが正直なところである。しかし最近では、鳩山内閣の五月終焉説もささやかれているので、この政権の白痴的と言うしかない本質を、解明しておきたい。

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欧米とシナが仕掛ける反日情報戦

『月刊日本』2010年4月号 羅針盤 2010年3月22日

 三月七日(日本時間八日)に発表された第八十二回アカデミー賞の長編ドキュメンタリー部門で、日本のイルカ漁を盗撮して作成したアメリカ映画『ザ・コーヴ』が受賞した。これはノミネートされた時点から危惧されていた事態だが、やはり悪い予感が的中した形である。

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真実を隠蔽した「日中歴史共同研究」

『月刊日本』2010年3月号 羅針盤 2010年2月22日

 一月三十一日、以前から行われていた、日本と中共の学者による、「日中歴史共同研究」の報告書が発表された。二月一日の産経新聞によれば、この共同研究は、日本の方からわざわざ言い出したものだという。〇五年四月というから、例の中共による官製虐日暴動が起こされた時期だが、訪中した当時の町村外務大臣が提案した。ついで翌〇六年十月、誕生早々の安倍首相が訪中し、今度も日本側から提起して正式に合意し、十二月にスタートしたものである。つまり自民党でも右よりの政治家が推進したのである。

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日本外交は白痴と化した

『月刊日本』2010年2月号 羅針盤 2010年1月22日

 日本の保守と言われる人々は、サミュエル・ハンチントンが、その有名な著書『文明の衝突』の中で、日本を独自の文明として扱ってくれたことを、とても高く評価して喜んでいる。その例はまことに枚挙に暇がなく、日本文明に言及する人は、必ずハンチントンの名前を出すほどである。一例を紹介すれば、『文芸春秋』二〇〇七年一月号の「文春 夢の図書館」と言う特集で、篠沢秀夫さんは、「日本の素晴らしさを伝える十冊」の筆頭に、『文明の衝突』を挙げている。

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自殺者は日米経済戦争の戦死者だ

『月刊日本』2010年1月号 羅針盤

 朝日新聞の十二月六日朝刊、オピニオン欄の「世界衆論」のところに、「日米安保50周年 日本外交を問う」と題する、丸々一ページを使った座談会が載っている。出席者は、岡田克也・外務大臣、五百旗頭真・防衛大学校長、久保文明という東大教授の政治学者、藤田直央という朝日の記者、以上の四人である。

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悪の大帝国・中共を解体せよ

『月刊日本』2009年12月号 羅針盤

 十一月九日は、東西対立の象徴とも言うべきベルリンの壁が崩壊した、二十周年の日に当たった。このベルリンの壁の崩壊を契機に、ヨーロッパで起こった一連の変化によって、世界的な「冷戦構造」が終結したと捉えられているが、そのような理解の仕方は、極めて大事なことを見逃した、明らかに間違った考え方である。

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米中野合という醜悪な現実

『月刊日本』2009年11月号 羅針盤

 週刊誌『ニューズ・ウィーク』十月七日号は、中華人民共和国建国六十周年にあたって、「分裂する中国」と題する特集を組んでいる。その中に、表紙では「中国がチベット独立に怯える本当の理由」と表示された文章があるので、興味を覚えて一読してみた。実際の本体はタイトルが違っていて、「ダライ・ラマは現実を直視すべきだ、   中国が受け入れるはずのない大チベット構想は百害あって一利なし」というもので、この方が中身を忠実に反映していた。つまり表紙の題とはかなり趣を異にしており、チベット自治区のみならず周辺地域を含む、大チベットでの自治を要求している、ダライ・ラマの方針にたいする明確な批判なのである。

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完全に自己喪失した日本

『月刊日本』2009年10月号 羅針盤

 総選挙で民主党が勝利し、とうとう政権交代が現実のものとなった。これによって日本の政治が大きく転換するようなことが言われているが、私には全くそのようには思われない。すでに自民党政権時代に異常になっていた日本の政治が、今後民主党政権になることによって、その異常性がいっそう加速度的に深化すると考えれば間違いないだろう。
 私は、この二・三十年間の、政治のみならず日本の全体的異常化とは、日本が日本でなくなること、日本の国家的・民族的なアイデンティティの崩壊だと捉えている。その崩壊は自然に起きたものではなく、意図的に仕掛けられたものであり、つまり計画的な破壊謀略である。その破壊の凶器が例の歴史問題であり、一九八二年の第一次教科書事件から開始された。保守を自認する人々は、東京裁判史観が戦後一貫して強力に存続したように説明するが、私の経験から言ってそれは正しくない。東京裁判史観という日本犯罪者史観はいったん弛緩していたが、教科書事件以後に強固に再構築されたものである。

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左翼思想復活の悪夢

『月刊日本』2009年9月号 羅針盤

 今回の総選挙の投票日に予定されている八月三十日は、ある重大事件が発生した日であることを、ほとんどの人は忘れているだろう。今から三十五年前、一九七四年にそれは起こった。いわゆる三菱重工爆破事件という、無差別殺人の一大テロ事件である。その後オウムによる地下鉄サリン事件が起き、これについては何度も回顧されているが、三菱重工爆破事件の方は、マスコミが全くといってよいほど回顧することがないから、忘れられた存在になったのである。では死者八人、重軽傷者三百五十八人という大事件を、マスコミはなぜ回顧しないのか。それはその犯人が、マスコミ用語で言う過激派、警察用語では極左暴力集団、私なりの表現では極左暴徒であるからだと考えて間違いない。

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侵略こそ最悪のテロ

『月刊日本』2009年8月号 羅針盤

 中共のいわゆる新疆ウイグル自治区、正しくは東トルキスタンで、独立運動がまた勃発した。日本のマスコミの殆どは、これを暴動といっているが、朝日新聞は騒乱と表現しており、これは朝日の抜け目の無さをよく表している。騒乱の根本原因は、シナ人が他人の土地を非道に侵略しているからであり、侵略されている側が独立を獲得するために立ち上がるのは、歴史から見て至極当然のことである。

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執筆者から読者へ 二村陽子さんへの回答

『月刊日本』2009年7月号

 本誌先月号で、私の一文に対する二村陽子さんの感想文を拝見した。二村さんは私に特に回答を求められているわけではないが、折角の機会だから二村さんの文章に関連して、今話題になっている、田母神論文への率直な私見を述べてみたい。
 二村さんは次のように言っている。「歴史認識といえば、『あの戦争は侵略だったのか否か』の話だという固定観念自体が、時代遅れで日本を弱体化させている。」私はこの見方に、基本的に賛成である。ただし田母神論文の中心テーマは、「日本は侵略国家だったのか」というのであるから、あの戦争だけでなく、より広く近代史全体への見方に関わるものだろう。田母神氏は結局、「日本は侵略国家ではなかった」と主張されているわけだが、私は「侵略国家でいいじゃないか」という考えである。

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歴史を捏造するロシア

『月刊日本』2009年7月号 羅針盤

 五月二十六日の朝日新聞によると、ロシアで大統領直属の「歴史捏造の試みに対抗する委員会」なるものが、十九日発足した。委員は二十八人で、治安関係の人間が多く、歴史学者は数名で、それも御用学者と評されているらしい。その目的は、「旧ソ連軍に自国民を大勢殺されたポーランドやバルト三国では、第2次世界大戦の歴史の見直しが広がっている」のに対して、反撃するためだとうい。これにはロシア内部でも批判があって、マスコミは「リベラル派の希望だったメドベージェフ大統領」に失望したらしいが、ロシアの政治には全く不案内な私でも、同大統領は始めからプーチン首相の忠実な子分にしか見えない。

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朝日こそ最大の公害企業だ

『月刊日本』2009年6月号 羅針盤

 今からちょうど二十年前、一九八九年・平成元年はいろいろ重要な出来事のあった年だった。年初に昭和天皇の崩御があり、六月に天安門事件があり、後半には東ヨーロッパの共産主義体制が崩壊して、多くの国の民主化が実現した。ところでその年の四月二十日に何が起きたか、覚えている人はどれくらいいるだろうか。

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『産経』に似てきた『朝日』

『月刊日本』2009年5月号 羅針盤

 最近の朝日新聞を見ていると、一瞬、産経新聞に似てきたなと感じられることがある。それは特に中共関係の記事についてであり、以前には、産経では取り上げていたが、朝日はことさらに避けていたような事柄が、比較的堂々と載るようになった印象を受けるのである。

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中共の軍国主義に鈍感な日本

『月刊日本』2009年4月号 羅針盤

 以前から頻りに言われていた、中共の航空母艦の建造が、このところ急速に確定的になった。昨年末に通常空母の建造計画が、そして今年の二月には原子力空母の建造計画が、立て続けに公表されたのである。朝日新聞は、昨年の十二月三十日付けと二月十三日付けで、何れも一面トップで報じており、さらに二月二十七日には両者を受けた、中共海軍の飛躍的拡充に関する、「遠洋へ中国軍の執着」と題する大型記事を掲載している。産経の記事も併せて見ると、空母の建造計画がかなり具体的に明らかになる。

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未だ独立ならず

『月刊日本』2009年3月号 羅針盤

 上野の東京国立博物館で、同博物館・慶應義塾大学・フジサンケイグループの主催による、「未来をひらく福沢諭吉展」が開催されている。この展覧会は、慶應大学の淵源である慶應義塾が創設された安政五年(一八五八)から、昨年で一五〇年になることを記念して、開かれているものであるが、主催者にフジサンケイグループが入っているのは、福沢の起こした時事新報を産経新聞社が引き継いでいるからのようである。
 私も過日一見してみたが、最も印象に残ったのは、やはり例の「独立自尊」という四文字熟語である。この言葉は諭吉のものとして極めて有名であるが、本格的に展開されたのは没年の一年前、明治三十三年の「修身要領」においてであるから、諭吉としては最末期の考え方ということになる。この要領は、全二十九条に及ぶかなり長文のものであるが、独立自尊を基本理念としてまとめられている。ただしすでに明治三年の「中津留別之書」には、これも有名な「一身独立して一家独立し、一家独立して一国独立し、一国独立して天下も独立すべし」との文言があるから、「独立」こそ、福沢諭吉の思想を貫く根本概念であると考えて良いだろう。私が「独立自尊」に心を惹かれたのは、これこそ今の日本人が最も喪失してしまった精神、現在最も必要な精神だと思うからである。すなわち独立意識であり、自尊心である。

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『第二の敗戦』の裏に米中の結託

『月刊日本』2009年2月号 羅針盤

 アメリカの金融破綻に端を発した世界大不況に、当初は比較的大丈夫だと言われていた我が国も完全に巻き込まれて、「派遣切り」やら「内定取り消し」やらで、このところ大騒ぎになっている。政治家もマスコミも、今頃になって騒いでいるのだが、我が国にはずっと以前から、デフレ不況による悲惨な犠牲者が、一貫して大量に存在し続けているという事実は、全く顧みられていない。それこそ不況のための自殺者である。
 我が国の自殺者は、それ以前は二万人台前半であったものが、一九九八(平成十)年から三万人台に、一万人近く一挙に急増した。その原因が経済不況であることは、国民総生産の下落と明らかに連動しているから、疑問の余地がない。自殺とは自ら命を絶ってしまうのだから、派遣社員の失職や学生の就職内定取り消しとは、比較にならない悲劇であるにもかかわらず、その対策に政治家・官僚はまじめに取り組まず、九八年以後も自殺者三万人台をずっと維持し続けている。つまり不況原因の自殺者の累計は約十万人だから、アメリカのベトナム戦争の死者数万人よりはるかに多い。我が国の国家権力は、国民の生命・財産を守る能力も、それ以前にそうしようとする意志すら無いのである。

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日本人よ‼悲惨な現実を直視せよ

『月刊日本』2009年1月号 羅針盤

 新しい国籍法案が成立した。12月5日、参議院での賛否の結果は、圧倒的な賛成に対して、わずかに反対九人・棄権三人というものだった。このことは日本の国会議員が、完全に国家意識を喪失していることを意味している。国籍という国家の構成員たる重大な資格について、かくまで安易・安直にしか考えることができないのであるから、現在の世界における国家という組織の意味が、全く理解できていないのである。国会議員が国家意識をまるで持っていない、これは悲劇を通り越して喜劇である。

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日本人よ‼オバマの出現に浮かれるな

『月刊日本』2008年12月号 羅針盤

 次期アメリカ大統領にバラク・オバマが選出された。民主党の大統領になると日本に厳しくなると、今から心配している人がいるが、共和党でも民主党でも結局同じことだろう。日本人自身が主体性を持ってしっかり生きてゆくことが肝要なのであって、周りの状況の変化に一喜一憂するのは、現在の日本人の最も悪い癖である。
 ところで今回のオバマ当選における報道で、私が最も違和感を抱いたのは、例の黒人で始めての大統領という表現である。人種とは人間を生物学的に区分した概念であるが、絶対的なものではなく、極めて不安定なものである。例えば異なる人種の間にいくらでも子供はできるのだから、異人種間の婚姻を重ねれば、簡単に何人種と特定することはできなくなる。この点はさらに後述するとして、まず、現在使われている人種を表す言葉は、極めて不正確であると、私は以前から考えてきたことについて述べておきたい。

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隠蔽された成田空港問題の本質

『月刊日本』2008年11月号 羅針盤

 中山国土交通大臣は、任命直後のインタビューで、「失言三点セット」を連発して、辞任に追い込まれ、ついには議員も引退するという。三点セットとは、成田空港問題、単一民族問題、日教組問題であるが、日教組だけは頑張ったものの、先の二つは発言自体を撤回してしまった。この撤回してしまった二つの問題において、批判されたのとは全く別の意味で、中山発言には極めて大きな問題があると、私は考えるものである。例えば、中山氏は単一民族だから内向きだといっているが、この断定は明らかにおかしい。これでは単一民族は良くないという事になり、亡国的な一千万移民受け入れ計画など取りざたされている現在、極めて危険な考えであると言わなければならない。ただし本稿では以下、中山氏の成田空港問題に関する発言に絞って、私の見解を述べることとしたい。

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独立自尊の大和魂を取り戻せ‼

『月刊日本』2008年10月号 羅針盤

 北京オリンピックが終わった。その歴史的な評価については、右派論壇においてもいろいろ論じられているようだが、私見を率直に言ってしまえば、中共政府、シナ人の大勝利だと判断せざるを得ない。
 そもそも、今回のオリンピックは、開催を決定した際に、人権状況の改善という条件がつけられていたはずである。ところでそれは達成されたのかといえば、事実はまったく逆である。北京オリンピックは、かえって中共国民の人権を積極的に侵害することによって、開催を実現したのである。例えば北京を大改造するために、大量の住民が強制退去をさせられた。また開催時には、100万人以上の出稼ぎ労働者を強制帰郷させた。北京に水の供給を集中させるために、周囲の農村で水田耕作を禁じた。完璧なる公約違反である。

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