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日本人よ‼オバマの出現に浮かれるな

『月刊日本』2008年12月号 羅針盤

 次期アメリカ大統領にバラク・オバマが選出された。民主党の大統領になると日本に厳しくなると、今から心配している人がいるが、共和党でも民主党でも結局同じことだろう。日本人自身が主体性を持ってしっかり生きてゆくことが肝要なのであって、周りの状況の変化に一喜一憂するのは、現在の日本人の最も悪い癖である。
 ところで今回のオバマ当選における報道で、私が最も違和感を抱いたのは、例の黒人で始めての大統領という表現である。人種とは人間を生物学的に区分した概念であるが、絶対的なものではなく、極めて不安定なものである。例えば異なる人種の間にいくらでも子供はできるのだから、異人種間の婚姻を重ねれば、簡単に何人種と特定することはできなくなる。この点はさらに後述するとして、まず、現在使われている人種を表す言葉は、極めて不正確であると、私は以前から考えてきたことについて述べておきたい。

 人種を表す用語として、黒人・白人・黄色人種といったように、皮膚の色のよって人種を表現することが行われているが、これは極めて非科学的である。科学的な人種概念としての三大人種というものがあり、それはモンゴロイド・コーカソイド・ネグロイドである。モンゴロイドとは、我々日本人も含まれる、いわゆる黄色人種であり、ネグロイドがいわゆる黒人であるが、コーカソイドは白人とは限らず、北アフリカやインドの人々も含まれる。これらの人々は、皮膚の色から言えば、明らかに黒人であろう。さらにおかしいのは「有色人種」という言葉である。有色の反対は文字通りに言えば無色なのだから、有色でない人々は無色透明な透明人間になってしまう。この言葉は言うまでもなく、いわゆる白人(欧米キリスト教徒)以外の人間をひと括りにするために作られた言葉である。つまり白人がそれ以外の人々を、自分たちと区別・差別するために作った、本質的な差別用語であるといって間違いない。
 また最近では、ネグロイドを意味して、黒人という表現のほかにアフリカ系という表現も使われるようになった。しかしこれも不正確である。なぜなら先述してように、北アフリカはコーカソイドの世界であるからである。またモンゴロイドの意味でアジア系という表現も眼にするようになったが、アジアには南アジアも西アジアもあり、これらもコーカソイドの世界である。したがって人種を正確に表現するには、モンゴロイドなどの用語をそのまま使うか、それに対応する漢字表現を新しく考えるべきであろう。ただし本稿では、さしあたり黒人・白人などの言葉はそのまま使っておく。
 さてオバマ大統領が決定して、それが黒人であることが強調され、アメリカは変わったなどと頻りに言われているのだが、オバマははたして黒人と言えるのだろうか。父親はアフリカからの留学生である黒人だが、母親は白人である。つまりオバマは、正確に言えば人種的には半黒人・半白人である。しかも人間は血統(正確には遺伝子)だけで作られるものではなく、むしろその後の教育によって作られるものである。日本のことわざで言えば、氏より育ちである。オバマの父親は早く離婚して、彼の成長に関与していない。母親がインドネシア人と再婚して、幼少期にインドネシアにいたが、その後は母方の祖父母によってハワイで育てられた。つまりオバマの人格は、白人として形成されたと考えなければならない。しかもその父親はアフリカからの留学生であり、アメリカの黒人奴隷の子孫ではない。オバマというアフリカ固有らしき名前もそのためだろう。要するにオバマは少なくとも、標準的なアメリカの黒人像とは、大きくかけ離れた存在なのである。
 したがって、初めての黒人大統領が喧伝されることは、いかにも胡散臭さを感じさせる。その意味で今回の大統領選挙は、ハリウッド映画の手口を連想してしまう。ハリウッド映画では、かなり以前から黒人俳優を積極的に使うようになってきている。これはアメリカの黒人の実際の存在以上に、映画において優遇することで、現実の差別状態をカムフラージュする意味があるのだと思われる。つまり大統領選挙は、ハリウッド映画の手口の、最高の政治版ではないのか。アメリカの黒人としては本物とは言いがたいオバマは、「初めての黒人大統領」として、最も手頃の人物であったのであろう。
 またテレビの海外ニュースで見る限り、ヨーロッパにおいて、初めての黒人大統領を大いに歓迎する空気が、報道に如実に表れていた。日本の報道にもその傾向はもちろんあったが、遥かに程度は上だった。このことは選挙以前にオバマがヨーロッパを訪問して、各地で大歓迎を受けたことと連動しているのだろう。またイラン政策などでの、ヨーロッパにおけるブッシュ不人気の裏返しなどではなく、人種問題の要素が影響しているのではないか。かつてヨーロッパの国々が、アフリカを植民地支配した歴史的事実に立脚しているに違いない。すなわち、明確に意識していなくとも、植民地支配を行ったことにたいする負い目を感じており、ヨーロッパにとっては他国のことながら、アメリカの黒人大統領の誕生によって、それが軽減されると解釈しているのであろう。
 とにかく半黒人どころか全黒人が大統領になっても、アメリカが変化するとは、私には到底思えない。大統領が、民主党であれ共和党であれ、黒人であれ白人であれ、傲慢で身勝手なアメリカは、変わりようが無いのである。オバマは経済の再建を最大の目標に掲げているが、あくまでもアメリカ経済の再建であり、世界全体のことは考えていないようだ。そこにはアメリカのために世界の経済が無茶苦茶にされ、世界中の人々が苦しんでいることに対する、反省や謝罪の念などまるで見られない。日本人は半黒人大統領の出現に浮かれているよりも、アメリカ経済の再建のために、さらに日本の金が巻き上げられないように、充分用心すべきである。

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