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怒りを忘れた民族は滅ぶ

『国民新聞』 第19178号 平成24年10月25日

※本稿は、10月7日付のブログ「反日デモではない、国家権力による虐日テロである」とほぼ同内容であるが、極めて重大なことであり、多少相違する点もあるので、掲載することにする。

121012.jpg 尖閣諸島の問題に発した今回の事件は、「反日デモ」などと呼ばれているが、その本質はそんな生易しいものでは全くない。それは中共の国家権力による、日本に対する兇悪なる巨大テロそのものである。中共ではデモは禁じられているのであり、さらに黙認されたデモでもなく、国家権力が直接的に遂行した行為である。急速に盛り上がり、あっという間に終息したのが、何よりの証拠ではないか。しかもその内容は、日本人を襲撃・暴行し、日本企業の工場や商業施設を焼き討ち・略奪したのであるから、完璧なるテロ活動である。

 しかし日本のマスコミは、「反日デモ」なる表現を使い、そのテロである本質にはいっさい言及しない。中共の国家権力が怖くて、本当のことが言えないからである。したがって、そのスタンスはあくまでもシナ人の側に立ったものに終始する。暴行を受けた人間の固有名詞は明らかにされず、焼き討ちや略奪を受けた日本企業の被害状況について、詳しい報告も見たことがない。反政府運動に転化するとか、権力闘争の表れだとか、相手の事情ばかり忖度している。結局、日本人としての主体性がまるでなく、常に相手に迎合しているのである。このマスコミの対中姿勢は、日本の国家権力の姿勢と共通し、日本政府は中共に、謝罪と賠償を求めるつもりはないらしい。
 シナ人は歴史問題を利用した対日精神侵略を、いまから三十年前の第一次教科書事件から開始し、多大の成果を収めてきた。さらに21世紀になってからは、直接暴力を振るうようになる。02年瀋陽領事館事件、03年西安寸劇事件、04年アジアカップサッカー事件と続き、05年には大規模な官製虐日暴動を起こした。07年の靖国参拝途絶で、精神侵略は一応完成したのだが、今度の事件で、ダメ押しの上に更にダメ押しをされたのである。尖閣諸島などちっぽけな領土の獲得が、彼らの目的ではない、日本人の精神に徹底的なダメージを与えることこそ、真の目的である。そうすれば、沖縄さらには日本列島へと、侵略の魔手はいくらでものばせるのだ。
 シナ人による対日精神侵略は、今また話題になっているいじめ問題と、その構造において驚くほどよく似ている。いじめに対しては、勇気をもってはねつけなければ、それはどんどんエスカレートする。殴られ蹴られて、さらに大金を巻き上げられてもヘラヘラと笑っている、窮極の虐められっ子が、今日の日本の真実の姿である。「一寸の虫にも五分の魂」と言うことわざがあるが、世界の弱小国家といえども日本に比べれば、もっともっと根性がある。したがって中共・韓国は言わずもがな、日本の不様極まりない醜態は、世界中の人々から軽蔑の的になっていると考えなければならない。
 そもそも、今回の事件で最も奇怪なのは、これだけの暴力をシナ人に振るわれ、膨大な財産を破壊されたにもかかわらず、マスコミの影響があるにしても、シナ人に対する日本人の怒りが、まるで湧き上がっていないことである。いまや、日本人は民族精神・大和魂を喪失した、完璧な精神奴隷になってしまった。幕末・維新の時期や 日清・日露戦争を戦った頃の日本人とは、似ても似つかぬ腑抜け民族に成り果てているのである。日本民族はすでに、精神的に完全に死んでいる。
 最大の問題は、この期に及んでまだ、この悲惨極まる屈辱極まる現実に、殆どの日本人が能天気に気付いていないことである。この現実を直視して、そこから民族意識を再生し、日本民族の真の敵であるシナ人に対して、あらゆる場面あらゆる方法で反撃して行かなければ、民族滅亡への道を急速に辿らざるを得ないだろう。怒りを忘れた白痴民族は、滅び行くのみだ。

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