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2019年7月 Archive

天皇とエセ・リベラリスト

『月刊日本』2019年8月号 酒井信彦の偽善主義を斬る 2019年7月22日

 平成の時代が終わり、平成を総括する類の本が、続々と出版されている。とても読み切れたものではないが、その中で原武史の『平成の終焉』(岩波新書)を読んでみた。確か朝日新聞の書評欄で、呉座勇一が歯切れの悪い評を書いていた、記憶があったからである。

 読んでみて、特に注目したのは次の部分である。「本来、天皇を規定するはずの法が、退位したいという天皇の『お気持ち』の表明をきっかけとして新たに作られたり改正されたりすると、論理的には法の上に天皇が立つことになってしまいます。天皇が、個人の都合で専制的な権力をもつことになるわけです。大日本帝国憲法によって天皇大権を与えられていた明治、大正、昭和の各天皇のときも、こんなことはありませんでした。」(52頁、傍線引用者)

 平成天皇の慰霊行為は、憲法を逸脱しているとする、渡辺治のような人は以前かいるようだが、天皇の退位行為は大日本帝国憲法にすら違反すると、言っているわけである。ほかに、誰が同じ意見を述べているのか、寡聞にして知らないが、極めて注目すべき意見と言えるだろう。

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