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【朝日新聞研究Ⅳ-①】朝日の「イスラム国」デモ報道に違和感

夕刊フジ・酒井信彦『朝日新聞研究』シリーズ第4弾 ★(1) 平成27年2月17日(全5回連載)

【朝日新聞研究】朝日の「イスラム国」デモ報道に違和感 「憲法守れ」メッセージボード

http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20150217/dms1502171140004-n1.htm

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※クリック拡大(PDF)

「イスラム国」による日本人殺害脅迫事件は、不幸なことに湯川遥菜さんと、ジャーナリストの後藤健二さんが犠牲になる結果となった。心からご冥福をお祈りしたい。  これについて、残忍非道なテロリストを非難するより、安倍晋三首相を批判する声が聞かれる。安倍首相が中東諸国への人道支援を行うとした演説が、虐殺の引き金になったというものだ。一部のマスコミや野党による政権攻撃の材料になっている。  ただし、この安倍首相を批判する動きは、以前からそれとなく表れていた。湯川さんの虐殺映像が流れ、後藤さんの安否が心配されたころから顕著になったように思われる。私は、首相官邸前で、後藤さんの解放を安倍首相に要求する「デモ」の報道を見ていて、違和感を覚えた。  朝日新聞は1月26日朝刊以降、官邸前で前日に行われたデモをカラー写真付きで何度か紹介した。この中で、同月25日のデモを呼びかけたのは、「許すな! 憲法改悪・市民連絡会」の事務局の人物とあった。  つまり、この人物は「後藤さんの命を助けたい」という思いは当然あったのだろうが、もともとは安倍首相が視野に入れている「憲法改正」に反対するという、政治的目的を持っていたのだ。

現に、朝日の写真には、後藤さん救出とは直接関係のない、「憲法守れ」というメッセージボードも映っていた。  今回の事件によって、護憲派がいう「平和国家」の根拠たる、日本国憲法は完全に破綻した。現実の国際社会が、憲法前文にある「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して」という性善説では、とても対応できない時代に突入していることが明らかになった。  イスラム国は、日本人人質の解放条件をコロコロ変えて、無残にも虐殺しただけでなく、「世界中どこでも日本人を殺す」「日本にとっての悪夢を始めよう」と恫喝している。ヨルダン空軍パイロットを早々に焼き殺しながら、卑劣にも交渉材料にしていた。そんな相手を信頼などできるわけがないからである。 安倍首相は3日の参院予算委員会で、憲法改正について「自民党は(憲法改正草案で)9条改正を示している。なぜ改正するかと言えば、国民の生命と財産を守る任務を全うするためだ」と明言した。12日の施政方針演説でも、テロに屈しない姿勢を強調したうえで、「憲法改正に向けた国民的な議論を深めていこう」と期待を示した。至極当然である。  これに対し、朝日も2日の社説で「『イスラム国』の非道 この国際犯罪を許さない」と言いながら、翌3日の社説では「人質事件と日本外交 平和国家の構えを崩すな」として、安倍首相の進める集団的自衛権や積極的平和主義にクギを刺している。  日本には、憲法が破綻しているという現実にひたすら目をつむり、「平和国家」の空念仏を唱える人々が多すぎる。仮に、国民と国家を守る安全保障の反対を「危険保障」とするなら、これらの人々の存在こそ、最大の危険保障と言わなければならない。

 

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■酒井信彦(さかい・のぶひこ) 元東京大学教授。1943年、神奈川県生まれ。70年3月、東大大学院人文科学研究科修士課程修了。同年4月、東大史料編纂所に勤務し、「大日本史料」(11編・10編)の編纂に従事する一方、アジアの民族問題などを中心に研究する。2006年3月、定年退職。現在、新聞や月刊誌で記事やコラムを執筆する。著書に「虐日偽善に狂う朝日新聞」(日新報道)など。

 

 

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sakai-book01.jpg ← 酒井信彦 著『虐日偽善に狂う朝日新聞―偏見と差別の朝日的思考と精神構造』(日新報道 2013/08出版)


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