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2015年10月 Archive
「平和国家のブランド」の虚構
- 2015年10月24日 14:02
- 月刊日本 羅針盤
『月刊日本』2015年11月号 羅針盤 2015年10月22日
朝日新聞十月四日の「日曜に想う」欄の、特別編集委員・山中季広による、「本土と沖縄 本当の壁」と題する一文が、なかなか「素晴らしい」。
話はまず八月の相模原の米軍補給廠の火災で、市の消防が米軍の命令で放水を待たされた事例を挙げる。次いで十一年前の沖縄国際大学へのヘリ墜落事故に及び、同大学教授・前泊博盛の次の発言を引く。「沖縄だけじゃない。地位協定と特殊法で米軍は日本の航空法の主な規制を免除される。オスプレイは沖縄でも本土でも超低空で飛べる。東京大学構内に落ちても米軍は警視庁や東京消防庁を追い払えるのです」。沖縄が特別ではなく、本土も基本的に同じだ、という主張である。
このメッセージは、この文章の末尾近くで、更に山中によって明確に繰り返される。「放水できない消防、捜査できない警察、オスプレイ配備に何も言えない首相―。属国か属領のごとく扱われる点では本土と沖縄に違いはない。」つまり沖縄だけが差別されているわけではないのだ。
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世界中に日本人の馬鹿さ加減をさらけ出した安保法制騒ぎ
- 2015年10月 3日 11:55
- 時評
九月十九日の未明、参議院で可決されて安保法制がようやく成立した。これで安心しているようでは全く逆である、日本の危機は一層深まったと考えなければならない。盲目的・狂信的・白痴的平和主義を、マスコミが大々的にキャンペーンして、反対デモを扇動しまくり、芸能人まで無責任に発言して、全くリアリティーのない反戦平和の空念仏が、大合唱されたからである。
したがってデモの人間こそ多くはないが、この事態は六十年安保の時と比べて、ある意味で遥かに深刻であると考えなければならない。当時は敗戦からわずかに十五年後であり、戦争の記憶も鮮明な時期である。しかも世界的に共産主義が隆盛の時代であり、日本の左翼勢力もはるかに強力であった。したがってあれだけの大量動員も、可能であったわけである。
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