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こうして日本は滅亡する

東京財団『日本人のちから』第9号 特集・洞察力 
平成16年(2004)6月

 

「シナ侵略主義」の論理と行方

 今のまま日本人が民族意識を覚醒しなければ、遠からず日本に対するシナ人の間接侵略は完成して、日本人は完璧にシナ人の精神的奴隷化する。その後アメリカが衰退して、日本から軍隊を撤退させれば、シナ人は日本を「中華民国」に編入して、軍隊を日本に送り込み、日本は「中国」に併合されて、シナ人の日本に対する直接侵略も完成する。さらに大量のシナ人が流入して、結局日本民族は消滅するだろう。

 約10年前、ソ連が解体して10数ヶ国が独立した。民族の自決・民族の独立は世界史の基本的潮流である。その中で中央アジアの5カ国は、トルコ系イスラム教徒の国々である。しかしこれと歴史的・文化的に全く同一の存在である中華人民共和国(中共)の、新彊ウイグル自治区(東トルキスタン)は独立できていない。モンゴルは北部だけが独立し、南部は中共に併合された、変則的分断国家である。1000年以上の歴史を有する独立国・チベットも、シナ人に侵略されたままである。

 すなわち現実を客観的に見れば、中共は侵略国家であり、シナ人は侵略現行犯民族である。ところがこの極めて単純明快な事実を、今の日本人は全く理解しようとしない。中共の現実に対しては、この侵略問題だけでなく、人権侵害超大国、環境破壊超大国であると言う明確な事実にも、完全に盲目になっている。まさに見ざる・言わざる・聞かざる状態である。そこで私はこの状態を、孫文の三民主義、大隈重信の対支21ケ条要求に倣って、現代日本の「対シナ三猿主義」と呼ぶことにしている。

 ところで近年欧米諸国でも、中共に対する人権批判はとみにトーン・ダウンしている。またチベット独立支援の動きも、チベット側の問題もあって低迷状態である。ここに欧米諸国の自由主義・人権主義の欺瞞性が露呈しているのだが、欧米諸国にとってはアジアのことは、所詮他人事なのである。

【シナ人が最も軽蔑する逆日日本人】

 しかし日本にとっては全く違う。我々の目の前に現実の侵略国家が存在しているのである。これが我々の脅威でなくて一体何が脅威なのか。現在の日本の愚かしさはそれだけではない。日本はこの現実の侵略国家から、過去を反省しろ、謝罪しろ、補償しろと、執拗に脅され続けているのである。すなわち歴史認識問題を利用した、日本人の精神に対する卑劣なテロ攻撃である。さらに中共国内では、日本のみを敵視した愛国主義教育・愛国主義キャンペーンが大々的に展開されている。

 しかし日本ではそれに対する有効な反撃が全くできていない。というより反撃するという発想がそもそも全然ない。それほどまでにシナ人の間接侵略はすでに成功を納めているのである。その間接侵略の見事な成果が、日本を貶めシナ人に諂(へつら)うことに、情熱的に取り組む日本人の存在である。

 具体例を挙げれば、組織としては朝日新聞社・岩波書店など、個人としては土井たか子・加藤周一・久米宏といった人々である。このタイプの人間が、マスコミ・学界は勿論のこと、政・財・官などあらゆる分野に繁殖している。

 これらの人々が唱える、反省・謝罪が全くの虚偽だと言うことは、実は簡単に分かる。それはこれらの人々ほど、中共国内でのシナ人の侵略行為に目を瞑るからである。日本の過去を本当に心から反省していたら、中共の現実に黙っていられるはずがないのである。

 ではこれらの人々の精神構造は一体どう成っているのか。かれらの心性の特徴として目につくのは、いじめ根性と自己顕示欲である。彼らのいじめの対象は、同胞である日本人そのものである。同胞を道徳的劣者として迫害することで、自分を立派な人間であると確認したいのである。同胞が同胞を迫害する行為が、外見的には反省的・良心的行為にみえるだけなのである。これを私は、民族・国家の規模における、精神的なドメスティック・バイオレンスだ、と説明することにしている。つまりかれらは、民族意識を喪失して、日本を貶め虐げることに無上の喜びを感じている日本人である。つまり「虐日日本人」と言うべき存在である。

実は、現在シナ人が最も軽蔑している日本人こそ、これらの人々であるに違いない。虐日攻撃を仕掛けている中共の支配者たちは、それが完全な虚偽であることを知っている。そのウソに簡単に雷同して、同胞虐待に熱狂する日本人を見て、腹を抱えて笑っているのである。自分たちにとって最も利用価値のある日本人であるから、愛想を浮かべて歓待しているだけである。すなわち虐日日本人こそ、日本の歴史上に出現した、最悪・最愚の人々と言って過言ではない。

【シナの反日は国内統制でない】

さて現在の中共国内の虐日キャンペーンを、国内統制のためだと説明する人々がいる。それは保守派の中にさえ顕著である。しかしこれは基本的に間違いである。虐日キャンペーンが、中共政権の過去の巨大犯罪を押し隠して、国内を統制しようとする面も無いでは無い。しかしそれではキャンペーンの対象を、日本に限定する必要はない。私が見るところ、その究極の目的は、日本を侵略して併合し、さらには日本民族を消滅させることにある。こう言うと、それは杞憂だと考える人が、現在では殆どかもしれない。しかし私はチベット問題に関心を持ってきた人間として、以下のように確信するものである。

シナ人が現在の侵略を正当化する理屈は、共産主義の民族理論ではなく、シナ人独特の侵略思想「シナ侵略主義」である。中共の民族概念は二重構造になっていて、シナ人(漢族)と他の55の各民族は、下位の民族概念であり、全体を統合するのが「中華民族」概念である。中華民族は中国民族・中国人と同じで、つまり公的には、チベット人も中国人である。シナ人は非シナ民族を勝手に中華民族に編入し、その民族の土地を「中国」の一部だと主張して、南モンゴルも、東トルキスタンも、チベットも侵略してきたのである。

しかしこれはあくまでも建前であって、本音ではシナ人だけが中華民族=中国人であり、「少数民族」=非シナ人には生存権はなく、抹殺されるべき存在なのである。その抹殺の方法は、膨大なシナ人々口の海の中で、非シナ人を民族的・文化的に溺死させる方法である。以上のシナ侵略主義の論理は、すでに孫文の『三民主義』の「民族主義」で自慢げに語られている。

 

【民族意識の喪失がシナ人の侵略意欲をそそる】

現在の日本で使われている、シナ人を中国人と言い、シナ語を中国語と言う言い方は、シナ人のおぞましい民族抹殺思想に立脚した用語法なのである。(詳しくは以下の拙稿参照。『Voice』平成6年5月号「『中華』民族は侵略する」、日本学協会『日本』平成16年2月号「中国・中華は侵略用語である」)

日中関係における、日本人の愚劣かつ卑屈極まる対応の積み重ねが、シナ人の対日侵略意欲をいやが上にも亢進しているのである。中共のシナ人支配者たちは、これほどまでに民族的自尊心を喪失し、自分たちの走狗である虐日日本人がまかり通る日本なら、中共の「少数民族」の様に侵略できると判断しているのである。数年前、李鵬がオーストラリア首相に、「20年たったら日本など消えて無くなる」と言ったのは「我々が侵略・併合してやる」と言う意味である。この発言に対して全く無反応だった日本人を見て、かれらは一層侵略の実現性を確信したであろう。最近の西安寸劇事件・珠海売春事件・尖閣上陸事件などは、日本人にどれくらい民族意識が残存しているのかのテストである。

日本において虐日日本人に対する抵抗勢力が消滅したとき、シナ人の対日間接侵略は完成する。人工国家アメリカは、衰退を始めればそのスピードはかなり早いだろう。そうなった状況で、シナ人が日本人を扇動して、強烈な反米キャンペーンを展開すれば、アメリカは馬鹿馬鹿しくなって日本から出て行く。そのときこそシナ人は日本人を中華民族の一つ「大和族」に正式に認定して、日本は中国の一部だと主張して、軍事占領すなわち直接侵略を開始するだろう。精神的に去勢された日本人に、それに抵抗する力はない。

そして現在の南モンゴル・東トルキスタン・チベットと同様に、大量のシナ人が流入して、少子化の進む日本人と人口構成が逆転するだろう。それが一層進めば、人間においても日本在来種は絶滅して、シナ渡来種が蔓延することになる。ちょうど鳥の朱鷺のように。

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