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中国の人口侵略、民主党政権で加速

『アイデンティティ』第43号 平成22年4月1日

 私は以前からシナ人による日本侵略の三段階論を唱えている。すなわち精神侵略・人口侵略・軍事侵略の三段階である。このうち精神侵略は、いわゆる歴史問題を利用するもので、安倍政権の成立時に一応完成し、今度の日中歴史共同研究は更に念押しをされた。軍事侵略は、文字通りの軍事力による直接的な侵略であるが、それより以前に軍事力を使わない直接侵略として人口侵略が存在するだろう。

 私が人口侵略の段階を想定するのは、かねてからチベット問題に関心を抱いてきたことと、密接な関係がある。中華人民共和国(中共)はその成立時期に、当時の民族独立が広汎に実現した時代の趨勢に逆行して、モンゴル人・ウイグル人・チベット人の土地を侵略併合した。それが内蒙古自治区百十万㎢・新彊ウイグル自治区百六十万㎢・西蔵自治区(日本でチベット自治区といっているもの)百二十万㎢であるが、チベットの土地としては更に、青海省の全域や四川省の西半分など百十万㎢も含まれる。つまり三民族の土地は合計五百万㎢にも及び、中共の領土は九百六十万㎢だから、その半分以上に達するのである。
 シナ人は、これらの地域への侵略支配を完全なものにするために、大量のシナ人移住者を送りこむという方策を採ってきた。それが一番進んでいるのが内蒙古自治区で、次が新彊ウイグル自治区であり、最も遅れていたのがチベット地域であったが、最近の青蔵鉄道の完成によって、チベットへのシナ人流入も大幅に加速されている。現在中共国内で起こっている現象は、当然今度は国境を越えて出現すると考えなければならない。シナ人は究極的には、日本本土の軍事的侵略を計画しているが、その前提として人口侵略が行われると考えられるのである。つまりチベットなどと日本とでは、軍事侵略と人口侵略の順序がちょうど逆になる。
 というよりも、実はシナ人による人口侵略はすでに始まっているのである。現状におけるシナ人による対日人口侵略の実態を、極めて詳しく報道しているのが朝日新聞である。朝日新聞は昨年の二月から現在(平成二十二年二月)まで、「在日華人」と題する大型記事を、断続的に長期に渡って連載している。基本的に毎月(二十一年の八・九・十二月を欠く)、第~部として特定のタイトルのもとに、二~四回に分けて大型記事を掲載する形式である。次にそのタイトルを紹介しておこう。第1部・最大勢力、第2部・望子成龍、第3部・白衣群像、第4部・列島街村、第5部・天安門記、第6部・融合競演、第7部・犯罪底流、第8部・経済新景、第9部・続犯罪底流、第10部・鼓動潮流、今のところ以上である。
 タイトルは漢字四文字の表現で、まさにシナ語風であり、これだけでもシナ人におもねった報道姿勢がうかがわれる。日本語としては分かりにくいものもあるので、簡単に説明しておく。最大勢力は全体の序論的なもので、外国人として最大勢力となったシナ人が、先端のIT企業に大量の人材を送り込んでいることなどを説明している。望子成龍は教育について、白衣群像は研究者や医者など白衣を着る人々について、列島街村は都市だけでなく田舎にも進出していること、天安門記は天安門事件関係者について、融合競演は文化やスポーツの領域への進出振り、犯罪底流は文字通りシナ人犯罪の現状、経済新景は経済のあらゆる分野での活動、鼓動潮流は広義の「中国人」としての「朝鮮族」について、となっている。
 シナ人の走狗であり、外国人との共生大賛成の朝日新聞の報道であるから、シナ人の流入を基本的に肯定的に論じているのは、言うまでもない。ただしさすがにそれだけでは済まず、犯罪底流としてシナ人犯罪を採り上げ、しかも第7部、第9部と二度に及んでいる。その中に興味深い内容が見られるので、とくに紹介しておきたい。昨年十月十八日の第7部では、シナ人の犯罪集団には二種類あり、一つは同郷者のグループでもう一つがドラゴンであるという。同郷者グループはマフィアとも呼ばれるとあるから、暴力団である。ドラゴンは日本人残留孤児の子孫で、暴走族グループである。日本国籍を持つものも持たないものもいるが、意識はシナ人のままで、「中華の魂を背負っている」と言っているという。
 今年一月十二日の第9部では、今流行の振り込め詐欺の実態が報告されている。現在、振り込め詐欺という犯罪を運営しているのは、日本人でなくシナ人であるという。被害者に電話をかける人間は、日本語がおかしいと怪しまれるから、日本人を募集して中共に連れて行き、日本に電話をかけさせる。反対に日本で銀行から金を引き出す、いわゆる「出し子」は在日シナ人が使われる。騙し取った金の殆どは組織のボスなどが取り、電話をかけた日本人の取り分は、そこに出ている具体例では、一パーセントに過ぎない。
 ところで、外国人参政権問題の危険性、日本の外国人問題の本命がシナ人であること、などはようやく理解されるようになってきたが、保守の人々の間でも、まだまだその重大さが理解されていないのが、国籍取得の問題である。昨年の六月九日の産経新聞に、宮本雅史記者による「対馬が危ない‼」の記事の一環として、日本国籍を取得した韓国人男性の、海上自衛隊へのスパイ活動が取り上げられている。この男性は二十年ほど前に、「海上自衛隊とその家族を支援する民間組織」をつくり、海上自衛隊に出入りして、その行動予定などをメモしていたという。また陸上自衛隊にも接触していたという。
 この人物は支援者として、自衛隊に入り込んでいたのだが、もし正式に自衛隊員になっていたら、何の問題も無く自衛隊の情報を収集できたはずである。つまり外国人が帰化して日本国籍を取得すれば、地方や国の議員になれるだけでなく、自衛隊員にも警察官にも裁判官にもなれるのである。一方、現在では日本の国籍を取得するためのハードルは、急速に低くなってしまった印象が強い。最も分かりやすいのはスポーツ選手である。サッカーや卓球などの国際試合で、日本として好成績を収めたいために、国籍を取得させているようだ。スポーツの場合は目に付きやすいが、分からないところで、極めて安易に国籍の授与が行われているに違いない。
 この国籍問題でも、最大の問題民族はシナ人であるに決まっている。その理由は第一に、そもそも在日外国人として急速に人口を増やして最大勢力となったが、急速な増加の傾向は今後も変わらないだろうということである。他方現状では、韓国人は殆ど増えていない。第二に、シナ人は国籍の変更をなんとも思わないことである。それは世界に拡大して行くシナ人の行動を見ていれば、簡単に分かる。シナ人は外国に行ってもチャイナタウンを作り、自己の文化を喪失しないで生き続ける。朝日の「在日華人」の記事にもあるように、日本人であるべきはずの残留孤児の子孫ですら、シナ人根性を持ち続けるのである。その点、国籍にこだわる事によって、外国人参政権を要求する朝鮮人は、まだしも可愛らしいと言わなければならない。
 石原慎太郎都知事は、シナ人・朝鮮人は日本人のルーツであるから、いくら入ってきても問題はないといっているが、とんでもない考え違いである。昔はシナ・朝鮮からやって来た人間が、日本人に同化して行ったかもしれないが、それは長い時間をかけて実現したことであり、急速にかつ大量に流入されたら、とてもそうはならない。そもそもシナ人には、他民族と共生する意識など全くない。現実に中共国内において、共生するどころか他民族を消滅させることばかり考えている。日本に大量流入したら、日本人の消滅を企むに違いないのである。
 では、シナ人による日本侵略の脅威に立ち向かうためには、我々は何をしなければならないのか。まず日本人自身が、現在の客観的状況を正確に理解できなければならない。それは本稿の冒頭の述べた、シナ人の対日侵略の三段階についてである。すなわち現在は精神侵略が完成して、人口侵略が本格的に進行しており、それは軍事侵略の下準備であるという危機的な現実の認識である。その上で、シナ人の人口侵略を一層加速する政策を推し進める、民主党亡国政権と戦わなければならない。これらの政策に反対するとともに、国籍取得を厳密化する運動に取り組むべきである。
 もう一つは、侵略者シナ人とのあらゆる意味での闘争、特に思想闘争を展開すべきである。我々は第一次教科書事件以来の、シナ人との歴史問題を巡る情報戦において完敗した。これからは逆襲に転じて、この恨み・屈辱を晴らさなければならない。そのために最も効果的な方策は、中共が現実の侵略国家であり、シナ人が侵略現行犯であるという、全く疑問の余地の無い真実をシナ人に突きつけ、「シナ人は侵略を止めろ」と言ってあげることである。今回の日中歴史共同研究は、それを行う最も相応しい場であったのだが、日本政府と御用学者にはその知力も勇気も全く無さそうだ。したがって民間の運動として展開するべきである。歴史問題については、過去をいろいろ弁解しても仕方が無い。シナ人の現実の侵略犯罪を告発・糾弾すればよいのである。攻撃が最大の防御であるのだから。

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