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精神エネルギーの完全欠乏症、日本人は精神的に死んでいる

  • Posted by: 中の人
  • 2011年2月14日 16:45
  • 時評
110214.jpg エジプトのムバラク大統領がとうとう退陣することになった。朝日新聞はこれを異常な興奮振りで、「革命だ、革命だ」と賞賛的に大報道を展開している。ムバラク政権は30年に及ぶ独裁政権だと非難されているが、不公正な選挙かもしれないがムバラク大統領は選挙で選ばれているはずであり、クーデターで成立する軍事独裁政権や、正真正銘の独裁政権である共産主義政権と同列に、単純に「独裁政権」呼ばわりするのは、明らかに間違った意図的な報道である。

 今回のエジプト政変では、アメリカのオバマ大統領がかなり早い段階で、ムバラク大統領の退陣を要求しており、アメリカの意向が強く働いていたと考えるのが自然であろう。つまりイラクのフセイン大統領がそうであったように、アメリカに支持され祭り挙げられていた指導者が、アメリカに見限られて捨てられたのである。その意味でデモの盛り上がりは完全に演出されたものであり、一時発生したムバラク支持派のデモが、政権側の陰謀だと非難されたのと、基本的には同一の構造であろう。
 ただし、私が今回の政変で最も感じたことは、どのように操作されたものであったとしても、民衆のエネルギーの巨大さである。どこまで正確な数字であるのか分からないが、とにかく100万人と言われるデモが出現したのである。私がこの数字にはなはだ興味を引かれるのは、翻って日本人の精神的エネルギーが、現在では余りにも枯渇しているからである。例えば昨年の尖閣事件が起きてから、抗議デモが何回か行われたが、それはせいぜい千人規模のものである。尖閣事件のような極めてわかり易い、国家的・民族的な危機の勃発に対して、この程度の反応しか起きないのである。日本で大規模な動員が例外的に見られるのは、沖縄の場合であるが、この数字はかなり水増しされたものであるらしい。
 またチュニジアそしてエジプトの政変でも、インターネットや携帯電話が重要な役割を果たしたと、しきりに言われている。同様なことは、中共の反日デモや、かなり以前の韓国でのデモの時にも指摘されていた。一般マスコミが報道しなくても、デモ情報は十分に社会に流通するわけである。と言うことは、日本はかなり社会の情報化は進んでいるのであるから、日本の中共に対するデモを、日本のマスコミが報道しなくても、デモ情報は相当に流通しているはずである。にもかかわらず、日本では万単位の大規模デモにならないのである。万単位の大規模デモならば、アジアでは韓国でも台湾でもタイでも、近年しばしば起きているものである。
 つまり現在の日本で大規模デモが発生しないのは、幾ら情報が流通しても、それに対して反応する精神力そのものが欠けているからである。行動を起こす精神的エネルギーを喪失した、腑抜け民族になってしまっているのである。つまり国家意識・民族意識をすっかり骨抜きにされているわけであり、実態としては、精神的な仮死状態にあると言わざるを得ない。先般のサッカー・アジアカップの優勝で、若者が渋谷のスクランブル交差点で騒いでいたが、彼らの「スポーツだけナショナリズム」は、本物のナショナリズムとは、全く別なものである。現在の日本こそ、腐りきった民主党政権を民衆の大規模デモで打倒して、まともな国家を再建しなければならないのであるが、今の日本人にはとても無理な相談であろう。

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