- 2011年3月21日 18:43
- 時評
最も重大なのは、日本の経済に与える影響であろう。一般には殆ど注目されていないことだが、日本の経済はこの十数年ほど全く成長しておらず、活力を喪失した停滞状態にある。そこに今回の大震災が直撃したわけであるから、復興需要と言う要素があるにしても、大幅な経済的な後退は避けられないと、覚悟しておくべきであろう。
まず心配されるのは、地震そのものと、停電による生産活動へのダメージであるが、それが長期に渡るとすれば、日本の企業の海外移転が促進されるのではないかということが考えられる。従来の企業の海外移転は、安い労賃のために行われたわけであるが、これからは安全性を求めて海外に移転する企業も出てくるであろう。
その意味で重要なのは、幾ら「想定外」の事態だといっても、社会的インフラの基本中の基本である、電力インフラの脆弱性が、露呈してしまったことである。それは原子力発電所の事故だけでなく、東西周波数の相違による流通不能まで含めてのことであり、それはさらに日本社会の安全神話に、赤信号が灯ったことになるのではないか。しかも現在の日本の経済人には、愛国心・民族意識が失われているから、平気で海外移転を行うと、考えなければならない。
海外に出て行く日本人がいるとすれば、逆にこの大震災をきっかけとして、日本にやってくる人々もいるであろう。そしてそれは、基本的にシナ人であるに違いない。本ブログの読者はご承知のことと思うが、年来チベット問題に拘わってきた私の基本的問題関心は、シナ人による日本侵略というテーマであり、それについては以前から、精神侵略・人口侵略・軍事侵略なる侵略の三段階論を主張してきた。現在は精神侵略が完成して人口侵略の段階にあるのだが、この人口侵略の段階は同時に経済侵略の段階でもある。その経済的侵略の格好の対象となるのが、大震災で巨大な被害を蒙った東北地方となると、考えなければならない。
日本の企業の中には安全性を求めて、海外移転するものがあるだろうが、震災被害を受けて立ち直れない中小零細企業は、比較にならないほど多数存在する。優秀な技術を持ちながら、資金的に急迫したこれらの企業に対して、シナ人の資金であるチャイナ・マネーが、買収の手を伸ばしてくることは、容易に想像できる。経営者がシナ人になれば、その従業員にもシナ人が大量に雇用されるようになるのは、必然的な流れである。
また昨今、シナ人による日本の土地の買占めが、話題になっているが、企業の買収と共に土地の買収も進展するであろう。とくに東北地方は大災害を蒙ることによって、土地の値段も大幅に下落するから、買収は一層容易になるはずである。そしてそれをさらに進展させるのが、活力を喪失した日本人自身である。つまり震災からの復興するために、日本人自らが、シナ人の資金と人間に依存しようとするのである。
嘗て仙台には、チャイナ・タウン構想と言うのがあったと記憶している。自分自身では努力せず、シナ人の活力で町おこしをしようとの構想であった。これは当時の市長の英断で潰されたが、同じことを考える日本人は、今後、続々と出てくるに違いない。
大震災を機に、ロシアは脅迫外交から微笑外交に転じたようであるが、中共・シナ人もまた、パンダ外交を織り交ぜながら微笑外交を展開して、経済的侵略に邁進することであろう。
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