- 2013年1月15日 13:18
- 寄稿
『われわれ日本人が 尖閣を守る 保存版』
高木書房 平成25年1月10日発行
中華人民共和国(中共)の楊外相は、国連総会でもラオスの国際会議でも、日本は尖閣諸島を「盗んだ」と断言した。またこれによって、日本は戦後の国際秩序に挑戦しているとも主張した。盗んだとは、侵略したということであるから、日本を現実の侵略者呼ばわりしたわけである。以前は、日本は侵略の歴史を反省しないから、再び同じ過ちを犯すに違いないと言って、日本に対する攻撃方法としていたから、これは極めて大きな変化と言わなければならない。しかしこのことの重大性を、日本人は正確に理解していないようである。日本が侵略したものならば、「侵略されたものだから取り返すのだ」との論法が成り立つわけであり、これは日本の領土に対する明白な侵略宣言なのである。そんなことをする国は、仮想敵国というより、真性敵国と認識しなければならない。
ではこの真性敵国に対して、日本どのように対処すべきなのであろうか。日本政府はひたすら日本が所有することの正当性を、愚直に主張しているようであるが、それでは言論戦・情報戦として全く不十分であろう。「攻撃が最大の防御である」ということわざがあるように、日本も中共に対して正面から反撃すべきである。実は侵略問題こそ、中共という国家が抱えている、最大の弱点なのである。なぜなら中華人民共和国は、この世界に存在する、最悪の侵略現行犯国家だからである。
中共はその建国の前後において、モンゴル人・ウイグル人・チベット人の三民族の本来の領土である、広大な面積を侵略することによって成立した。中共の面積960万平方キロメートルのうち、500万平方キロメートル以上は、これら三民族から武力によって強奪したものである。しかもそれが行われたのは、第二次世界大戦によって、数百年にわたる世界の植民地支配体制が崩壊し、アジア・アフリカで多数の民族が、続々と独立を遂げていった時代であった。この歴史の流れに全く逆行して、中共という一大侵略国家が出現したのである。
つまり、民族独立は第二次大戦によって形成された、戦後世界秩序の最も重要なポイントであり、中共がこの戦後秩序に対する、最大の敵対者であり破壊者であることは、明確な事実と言わなければならない。すなわち侵略問題こそ、シナ人と言論戦を戦う場合の最高の武器である。したがって、中共は現実の侵略国家であるという単純明快な真実を、彼らの前に突き付けてやれば良いのである。「シナ人は一日も早く侵略を止めろ」と、明言すべきである。日本人がそれすらできないような、民族意識を喪失した、腑抜け民族であるならば、シナ人による日本国土への侵略は、尖閣諸島を出発点として、沖縄さらには日本列島に及び、日本はチベットのような亡国の運命に陥るであろう。
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